対面営業・商談

イベント出店のお礼|主催者と、買ってくれたお客さんに送る文面

このシリーズの全体像 営業メールの例文集|場面別に、そのまま使える文面

イベント出店のお礼は、主催者に翌日中、お客さんに数日以内。最後に「次のひと言」を1つ

先に答えを書きます。主催者には翌日中に、お客さんには連絡先をもらった人にだけ数日以内に送ります。中身は「当日の場面+お礼+次のひと言」の3点で、次のひと言は1つに絞ります。この日数は私の目安で、統計に基づく数字ではありません。

撤収した翌日、主催者に「ありがとうございました」と一行だけ送って終わり。買ってくれたお客さんの名刺やLINEは手元に残っているのに、何も送れないまま一週間が過ぎている。イベントに出たあと、こういう形になりがちです。

紹介待ち型かもしれません。いい仕事をすれば声はかかると思っていて、思い出してもらうための働きかけをしていない型です。

「いい物を出していればまた呼ばれるはず。声がかからないなら、自分の腕が足りなかったんだと思う」。そう考えている人が多いと私は見ています。でも、仕事が減ったのではなく、思い出してもらえなくなっただけ、というほうが実態に近いはずです。腕のせいではありません。

「お礼を送ったのに次がない」は腕の問題ではない

気の利いた文章が書けないから、売り込みと思われたくないから。送れない理由をそう説明する人は多いのですが、どちらも本当の理由ではないと思います。

構造はこうです。お礼で区切りをつけてしまい、相手が自分を思い出す材料を何も渡していない。そのうえで、また呼ばれる、また買いに来てくれる、と待つ形になっている。文章のうまさは関係ありません。

主催者とお客さんでは、お礼の目的が違う

送る相手は大きく2者います。

  • 主催者:次回の出店者を選ぶ側
  • 買ってくれたお客さん:どこで何を買ったかを、日が経つと忘れやすい側

主催者へのお礼は「気持ちよく出店してくれた人」として覚えてもらうため。お客さんへのお礼は「あのとき買ったお店」と結びつけてもらうためです。目的が違うので、文面も送る時期も分けます。

中身は共通して3点です。

  1. 当日の具体的なひと場面
  2. お礼
  3. 次の接点を1つ

この記事で渡すのは「お礼+次のひと言」の形1つだけ

文例を山ほど並べても使い切れないので、渡すのは1つの形です。「当日の場面+お礼+次のひと言」。主催者宛てとお客さん宛ての2本、出店後のスケジュール表、撤収した夜のチェックリストをそろえました。

主催者へのお礼|翌日中に送る文面と、入れてはいけないこと

主催者は、次回の出店者を選ぶ立場です。どの出店者が気持ちよくやってくれたかを覚えておく材料として、お礼の連絡を読む人もいる。私はそう見ています。全員がそうだとは言いませんが、少なくとも「読まれない理由」は見当たりません。

送るのは翌日中、申込みと同じ手段で

送る手段は、出店の申込みに使った連絡手段に合わせます。メールで申し込んだならメール、LINEで連絡を取り合っていたならLINE、フォームだけで完結していたなら、フォームの返信先か記載のあるアドレスです。主催者が普段開いている窓口に送るのが、一番読まれやすいと考えています(これも目安です)。

時期は翌日中。撤収の疲れが残っていても、当日の場面がまだ鮮明なうちに書いたほうが、具体的な一文が出てきます。遅れてしまった場合も、送らないよりは送ったほうがいい。その場合は当日の場面を一文入れて、記憶とつなげます。

例文:主催者宛てのお礼メール

件名:◯月◯日 ◯◯マルシェ出店のお礼(屋号)

◯◯マルシェ ご担当の◯◯様

お世話になっております。◯日に出店させていただいた、◯◯(屋号)の◯◯です。

先日はありがとうございました。搬入のとき、スタッフの方が搬入口まで案内してくださり、とても助かりました。おかげで開場前に落ち着いて準備ができました。

当日は、◯◯を手に取ってくださる方が多く、お客さまとゆっくりお話しできたのがうれしかったです。

次回の出店者募集がありましたら、ぜひ声をかけていただけるとうれしいです。

引き続きよろしくお願いいたします。

◯◯(屋号) ◯◯

入れているのは、場面(搬入口の案内)、お礼、次のひと言(次回募集の案内を受けたい)の3点です。長さは本文で5〜6行ほど。主催者は何件もやりとりを抱えていると思うので、短く具体的なほうが読まれやすいはずです。

具体の入れ方|実数と実際の場面だけを書く

売れた数や来場者の反応を書くなら、自分の手元の実数と、実際にあった場面だけにします。「大盛況でした」「たくさんの方に喜んでいただけました」のような盛った言い方は、主催者のほうが現場を見ているので、見抜かれやすくなります。

場面は小さくていい。次のような一文で十分です。

  • 「開場前に、隣のブースの方と台の高さを調整してくださって助かりました」
  • 「雨で人出が心配でしたが、午後に入口のテントを増やしてくださり、足を止めてくださる方が増えました」
  • 「お客さまから置き場所を聞かれたとき、受付の方が丁寧に案内してくださっていました」

思い出せないときは、撤収した夜のうちに、当日の写真を見返して1つだけ拾います。

やりがちなNG3つ

  1. 売上報告だけで終わる。 「◯個売れました」で止まると、主催者への連絡ではなく自分の報告になります。
  2. 配置や集客への不満を同じメールに混ぜる。 「入口から遠かった」「告知が足りなかった」などの改善の意見は、聞かれたとき、または別の機会に回します。お礼のメールに入れると、お礼の印象まで重くなりがちです。
  3. テンプレートの丸写し。 当日の場面が一つもない文面は、誰に送っても同じです。主催者から見ると、誰のお礼なのか分かりません。

買ってくれたお客さんへのお礼|連絡先をもらった人にだけ送る文面

お客さんへのお礼は、主催者とは役割が違います。ここでのお礼は「あのとき、あのイベントで買ったお店」と結びつけるためのものです。お客さんはいくつもの店を回っているので、日が経つと、どの店で何を買ったかは曖昧になる。これは私の見方で、統計ではありません。

送ってよい相手の線引き

送ってよいのは、次のような形で連絡先をもらい、連絡してよいと分かっている人だけです。

  • 名刺をもらった
  • LINEの友だち登録をしてもらった
  • 注文フォームに連絡先を書いてもらった

買ってくれたけれど連絡先を聞いていない人、レジで声をかけただけの人には送りません。個人情報の扱いに迷う場合は、専門家に相談してください。ここは自己判断で広げないほうが安全です。

例文:お客さん宛てのお礼(メール・LINE)

◯◯様

先日の◯◯マルシェで、◯◯(品名)をお選びいただき、ありがとうございました。◯◯(屋号)の◯◯です。

◯◯は、◯◯(使い方・保存のコツをひと言。例:封を開けたら冷蔵庫で保存して、早めにお召し上がりください)。

次は◯月◯日に◯◯に出店する予定です。もしお時間が合えば、また顔を見せていただけるとうれしいです。

◯◯(屋号) ◯◯

LINEで送るなら、これをさらに短くします。「先日の◯◯マルシェで◯◯を選んでいただき、ありがとうございました。◯◯は◯◯してお使いください。次は◯月◯日に◯◯に出ます」。3文で足ります。

具体の工夫|買った物にふれる一文を必ず入れる

買った物にふれる一文を入れるだけで、「自分に送られたもの」と分かります。一斉送信でも、品目ごとに文面を2〜3パターンに分けるだけで違いが出ます。たとえば、焼き菓子を買った人、雑貨を買った人、ワークショップに参加した人、で分ける。パターンを作るのは最初の1回だけで、次からは差し替えで済みます。

使い方・保存のコツのひと言は、売り込みではなく「買った物がちゃんと使える状態でいてほしい」という気持ちの形です。ここがあると、宣伝っぽさが薄れます。

「売り込みっぽい」と感じさせるNG

  1. 全員に同じ割引クーポンだけ送る。 買った物にふれていないので、一斉の宣伝に見えます。
  2. お礼の翌日から宣伝を連投する。 お礼が宣伝の入口に見えてしまいます。
  3. 買っていない人にまで送る。 名刺交換だけの人にお客さん向けの文面を送ると、「買った前提」で話が進んでしまい、ずれが出ます。

お礼の最後に足す「次のひと言」|頼むのではなく、予定を伝える

お礼だけで区切ると、相手が次に動くきっかけがありません。きれいなお礼ほど、そこで会話が閉じます。だから最後の一文で、次の接点を1つだけ置きます。

主催者向けの次のひと言

  • 「次回も募集がありましたら、ぜひ声をかけていただけるとうれしいです」
  • 「同じような催しがあれば、教えていただけると助かります」

「出させてください」と頼み込む形にしません。案内がほしい、と伝えるだけです。主催者が返事に迷わない形にしておくと、受け取りやすくなります。

お客さん向けの次のひと言

  • 「次は◯月◯日に◯◯に出ます」
  • 「使ってみたご感想を、ひと言いただけたら励みになります」

予定のお知らせとして書くと、借りを作る感じが減ります。「来てください」ではなく「出ます」。この差で、受け取る側の負担が変わると私は考えています。

一通に入れるのは1つだけ

一通に「次回もよろしく」「紹介してください」「SNSをフォローしてください」と3つ詰めると、読む側はどれにも動けません。次のひと言は1つに絞ります。迷ったら、一番ハードルの低いもの、つまり「予定を伝える」を選びます。

頼みごとの形にすると、頼む側も受ける側も重くなります。予定を伝えるだけなら、返事がなくても失うものはありません。ここが、お礼のあとに動けなくなる人にとって一番の逃げ道です。

誰に・いつ・何を送るか|出店後のお礼スケジュール表

出店後のお礼スケジュール表

時期は、私が使っている目安です。根拠のある統計ではないので、イベントの規模や相手との関係に合わせて動かしてください。

相手いつ(目安)手段中身次のひと言
主催者翌日中申込みと同じ手段当日の場面+お礼次回募集の案内がほしい
買ってくれたお客さん数日以内もらった連絡先買った物+使い方のひと言次の出店予定
隣のブースの出店者1週間以内名刺交換した人のみ当日の会話の一言+お礼情報交換の一言

撤収した夜のチェックリスト

翌日以降に送るためには、当日の夜の準備がほとんどです。

  • 名刺・連絡先を一か所に集める(封筒でもスマホのメモでもいい)
  • 誰に何を買ってもらったかをメモする(「青いエプロンの方・◯◯・ご家族分」など、思い出せる手がかりでいい)
  • 主催者宛てを下書きする(場面の一文だけ入れれば、あとは送るだけ)
  • 写真を見返して、場面を1つ拾う

夜のうちに終わらせておくと、翌朝は送信ボタンを押すだけで済みます。一週間止まってしまうのは、書けないからというより、最初の一歩を翌日に回してしまうからではないか。私はそう見ています。

隣のブースの出店者にも送るか

名刺を交換した人、当日に話が弾んだ人には送ってもいいと私は考えています。イベントで一緒になった出店者同士は、次に別のイベントで会ったり、お互いの客を紹介し合ったりすることがあります。中身は「当日の会話の一言+お礼+情報交換の一言」。たとえば「◯◯の仕入れ先の話が参考になりました。次に出るイベントがあれば教えてください」のように、軽い形で十分です。

名刺を交換していない相手に、無理に探してまで送る必要はありません。

返事がないとき|二通目は「次の出店のお知らせ」で送る

お礼を送ったのに、主催者からもお客さんからも返事がない。「迷惑だったかもしれない」と、そこで止まってしまう人もいます。

返事がない=嫌がられた、ではない

お礼に返事がないのは、ふつうのことだと私は見ています。主催者もお客さんも、お礼を読んで「受け取った」で終わりにしている人は多いはずです。返事が来ないことと、嫌がられたことは別です。

二通目の例文

二通目は、お礼の念押しにしません。次の出店日が決まったタイミングで、お知らせとして送ります。目安は出店日の1〜2週間前です(これも目安です)。

◯◯様

◯◯(屋号)の◯◯です。◯月◯日、◯◯に出店します。

前回お選びいただいた◯◯の、新しい色も持っていきます。お近くに来られるようでしたら、のぞいてみてください。

主催者に送るなら、こうです。

◯◯様

先日はありがとうございました。◯月に別のイベントで、◯◯を出す予定が決まりました。次回◯◯マルシェのご案内が出ましたら、またお声がけいただけるとうれしいです。

お知らせとして届くので、返事を求められている感じがしません。受け取る側も気が楽です。

送る回数の目安と止めどき

NGは2つです。

  • 「先日のメールは届いていますか」と確認だけ送る
  • 返事がない相手に毎週送る

確認だけの連絡は、相手に返事の手間を増やすだけです。送る回数は、お礼の一通と、次の出店が決まったときのお知らせ、この2回を基本にします。お知らせに反応がなくても、次の出店のたびに続けるかどうかは、相手との関係を見て決めます。毎週送る形は避けます。

今日やること|お礼の文面を1本だけ作って残す

ここまで読んで、全部やろうとすると止まります。最小の行動は、主催者宛てとお客さん宛ての文面を1本ずつ作って残しておくことです。次回からは、場面の一文だけ差し替えて使います。

明日の朝までにやる3つ

  1. 連絡先(名刺・LINE・フォームの回答)を一か所に集める
  2. 主催者に、翌日中に例文の形で送る
  3. お客さん宛ての、「次のひと言」入りの文面を送る

文面を使い回せる形で残す

送った文面は、メモやドキュメントに保存します。次の出店で、場面の一文と日付と品目を差し替えるだけで使えるようにしておく。ここまでやると、毎回いちから考える手間がなくなります。

お礼以外の場面の連絡文面も知りたいときは、営業メールの例文をまとめた記事も合わせて見てください。

いい物を出していること自体は、変わりません。足りないのは、思い出してもらう一通だけです。腕のせいではありません。まずは1本、今日の夜に下書きを作ってみてください。

よくある質問

イベント出店のお礼はいつまでに送ればいい?

主催者には翌日中が目安です。お客さんには、連絡先をもらった人にだけ数日以内に送ります。遅れても送らないよりはいいので、当日の具体的な場面を一文入れて、記憶とつなげてください。

主催者へのお礼はメールとLINEどちらがいい?

申込みや連絡に使った手段に合わせます。主催者が普段使っている窓口に送るのが、一番読まれやすいと考えています(目安です)。

買ってくれたお客さん全員にお礼を送ってもいい?

送るのは、名刺・LINE登録・注文フォームなどで連絡先をもらい、連絡してよいと分かっている人だけです。個人情報の扱いで迷う場合は、専門家に相談してください。

お礼メールで次回出店の宣伝をしたら売り込みに見える?

宣伝を並べると売り込みに見えやすくなります。最後の一文で、次の出店日を「予定のお知らせ」として1つだけ書く形なら、押しつけにはなりにくいと考えています。

お礼に返事がないとき、もう一度送ってもいい?

お礼に返事がないのはふつうのことです。念押しはせず、次の出店日が決まったときに、お知らせとして二通目を送ってください。

本記事は、当編集部の制作基準——出典との照合・表現・重複の多段検証——を通過したものだけを公開しています(下書きにはAIを活用)。 仕組みの詳細は編集プロセスの開示をご覧ください。

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