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営業メールの例文集|場面別に、そのまま使える文面

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営業メールの返信が来ないのはなぜか

例文サイトを3つ開いて、いちばん丁寧そうに見えた文面を選んで写した。宛名も結びの言葉も、お手本どおりに整えて送った。それでも受信箱は静かなままだった、という経験がある人は多いと思います。

文才がないからではありません。相手が読む場面を想像せず、自分の説明から書き始めているからです。受け取る側は一覧画面で件名と冒頭だけを見て、開くか開かないかを一瞬で決めています。

実績並べ型かもしれません。分かってもらおうと実績や情報を足し続け、読む人が自分を重ねる場面がない状態を指します。丁寧に書こうとするほど自己紹介が長くなり、相手の話がどこにも出てこなくなります。

「うまい」と評価されるメールでは、礼儀や丁寧さよりも『要点の簡潔さ』や『構成の明快さ』といった技術的要素が重視される傾向にあります。丁寧さを足すことは、評価されるメールの条件ではないということです。

これは特別なことではありません。ビジネスメールの研修を受けた経験がある人はわずか9.51%です。一方で、自分のメールスキルを向上させたいと感じている人は82.76%にのぼります。ほとんどの人が、研修を受けないまま自己流で書いています。

NG例を見てください。「お世話になっております。弊社は◯◯を専門に、これまで多数の企業様をご支援しており——」と続く文面です。相手の名前も、送った理由も、まだ1行も出てきていません。

渡す方法は1つだけです。例文を写す前に、冒頭2行を相手の話に書き換えてください。今日やることは、下書きの1行目を自分の名乗りから相手の固有名詞に差し替える、それだけです。

営業メールは何をどの順番で書けばいいか

営業メールの構成は、実はそれほど多くありません。件名・冒頭2行・用件・依頼・締めの5行で組み立てられます。

営業メールの5行構成を件名から締めまで示す図解

件名

件名は「誰から・何の件・どうしてほしいか」を1行に収めます。NG例は「ご挨拶」「ご連絡の件」です。これでは開く前に用件が分からず、後回しにされます。

OK例は「◯◯サイト改修のお見積り(△△・山田)ご確認のお願い」です。社名か自分の名前と、してほしい動作まで件名に入れます。

冒頭2行と用件

冒頭2行は「きっかけ→相手の状況」の順で書きます。自分の名乗りは3行目に回して構いません。

NG例:「初めまして。◯◯株式会社の山田と申します。弊社は……」。OK例:「先日の展示会で△△様の新商品を拝見し、ぜひ一度お話を伺いたくご連絡いたしました。」

1通には用件を1つだけ入れてください。用件が2つあるなら、メールも2通に分けます。件名と用件がずれた瞬間に、返事は止まります。

依頼と締め

依頼には、相手が次にする動作を1つだけ書きます。「ご検討ください」は動作ではありません。

「◯日までに、A案・B案どちらがよいかだけご返信ください」のように、選ぶだけ・答えるだけの形に書き換えます。長さの正解は文字数ではありません。スマホで1画面、スクロールせずに読み切れるところまでが目安です。

この5行構成はあくまで運用上の型で、調査結果そのものではありませんが、礼儀より要点の簡潔さと構成の明快さが評価されるという傾向とは方向が一致します。5行の役割を表にまとめました。

役割書くことNG
件名開くかどうかの判断誰から・何の件・どうしてほしいか「ご挨拶」「ご連絡の件」
1〜2行目読む理由をつくるきっかけ→相手の状況自己紹介から書き始める
3行目名乗り会社名・名前を簡潔に長い自社紹介
用件何の話か1通1用件複数の用件を詰め込む
依頼・締め次の動作◯日までに◯◯してほしい、と具体的に「ご検討ください」で止める

初めて送る営業メールは何を書けばいいか

面識のない相手への初回

送った理由——なぜこの会社に、なぜ今送ったのか——を1行で書きます。ここが書けないなら、宛先を間違えている可能性があります。

件名:◯◯のご提案について(△△・山田太郎) △△様 初めてご連絡いたします。◯◯株式会社の山田と申します。 貴社が先日発表された◯◯の取り組みを拝見し、弊社の△△サービスがお役に立てるのではと思いご連絡いたしました。 もしご興味をお持ちいただけましたら、15分ほどお電話でお話しさせてください。 ◯月◯日までに、可否だけでもご返信いただけますと幸いです。 よろしくお願いいたします。 山田太郎/◯◯株式会社/090-◯◯◯◯-◯◯◯◯

差し替える箇所は、社名・相手の名前・きっかけの一文の3つです。

問い合わせへの一次返信

「24時間以内」という言い方より、「気づいたその日のうちに一次返信」を基準にします。答えが出ていなくても、いつまでに出せるかだけ先に返してください。

件名:Re: ◯◯についてのお問い合わせ(△△より一次回答) △△様 お問い合わせいただきありがとうございます。◯◯株式会社の山田です。 ご質問いただいた◯◯の件、社内で確認のうえ、◯月◯日までに詳しいご回答をお送りします。 取り急ぎ一次のご連絡でした。 山田太郎

差し替える箇所は、相手の質問内容と、回答予定日です。

紹介してもらった相手への初回

件名に紹介者の名前を入れます。本文冒頭は紹介者との関係を1行、営業の話は3行目以降に回します。

件名:◯◯様のご紹介/△△の件(山田太郎) □□様 初めてご連絡いたします。◯◯様よりご紹介いただきました、△△株式会社の山田と申します。 ◯◯様には以前△△の件でお世話になっており、今回□□様にもお役に立てるのではとご紹介いただきました。 よろしければ一度、30分ほどお時間をいただけないでしょうか。 ◯月◯日、◯月◯日でしたらいつでも伺えます。 山田太郎

差し替える箇所は、紹介者の名前・相手の名前・関係性の一文です。

NG例は、宛名が「ご担当者様」のまま、冒頭が「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」から始まり、以降ずっと自社紹介が続く文面です。固有名詞がゼロの文面は、この3つを並べれば一覧で見分けられます。

会った後の営業メールは何を書けばいいか

名刺交換の翌日

お礼だけで終わらせず、相手が話していた具体的な一言を引用して次の接点を1つ置きます。翌日に送る文面と、次に会う口実の作り方は名刺交換のお礼メールの例文と返信にまとめました。

打ち合わせ後

決まったこと・持ち帰り・次の日程の3点だけを箇条書きにします。議事録を長く書く必要はありません。

件名:本日の打ち合わせのまとめ(◯◯・山田) ・決まったこと:◯◯の方向で進める ・持ち帰り:△△の見積を山田より◯日までに送付 ・次回:◯月◯日◯時、△△様の会議室にて

この3行が、そのまま次回の議題になります。

見積の送付

本文に金額を書きます。「添付をご確認ください」だけで送らないでください。総額の下に内訳を3行、含まれるものと含まれないものを明記します。

件名:◯◯のお見積り(総額◯◯円・△△株式会社) △△様 お世話になっております。ご依頼いただいた◯◯のお見積りをお送りします。 総額:◯◯円(税別) 内訳:設計◯◯円/制作◯◯円/確認・修正2回まで◯◯円 前提条件:◯◯を含む。追加の修正・素材制作は別途お見積り 有効期限:◯月◯日まで ◯日までに、進めるかどうかだけご返信いただけますと幸いです。 山田太郎

NG例は「お見積書を添付いたしましたので、ご査収のほどよろしくお願いいたします」の1行だけで送る文面です。相手は開かないと何も分からず、社内でも回せません。

催促に見えないメールはどう書けばいいか

返事が来ないのがつらいのではなく、金額を見て黙られたことがつらいのだと思います。高いと思われたわけではなく、決められないだけかもしれません。

返信が止まった後に送る3通のメールの流れを示す図解

見積を出したあとの1通目

催促の言葉は使わず、相手の判断材料を1つ足して出します。納期の別案や比較表など、タイミング別の文面とNG例は見積提出後のフォローメール例文で詳しく解説しています。

「検討します」のあと

再送の間隔は、統計ではなく自分の運用として決めているはずです。日数の目安を数字で言い切るより、1通ごとに材料を変えるほうが効きます。返信の型と催促に見えない言い回しは「検討します」への返信例文にまとめました。

最後の1通

最後は自分から区切ります。閉じた相手のほうが、半年後に返事が来ることがあります。

件名:◯◯の件、一度クローズいたします(山田) △△様 ご検討いただいておりました◯◯の件、今回は一度クローズとさせてください。 また状況が変わりましたら、いつでもお声がけください。 その際はまたご相談に乗らせていただきます。 山田太郎

断られた後や久しぶりの相手には何を送るか

断りの返事へのお礼

理由を1つだけ聞き、責める言葉や食い下がる言葉は入れません。断られた側からの返信例文は仕事を断られたときの返信例文、取引先に送る失注の連絡は失注メールの例文にまとめました。

半年ぶりのご無沙汰メール

頼まず、近況を伝えるだけでいいと決めておきます。用件のないメールを出していい理由と書き方はご無沙汰している相手へのメール例文にまとめました。

納品後のお礼から次へ

お礼だけで終わらせず、納めたものがどうなったかを1行添えます。次の仕事や紹介につなげる書き方は納品後のお礼メール例文で解説しています。

NG例は、半年ぶりの1通目でいきなり「新サービスのご案内」を送る文面です。相手にとっては、連絡が来た理由が営業だけになってしまいます。

件名の付け方も場面ごとに変わります。失注のお礼は「ご連絡ありがとうございました」、ご無沙汰は「ご無沙汰しております」、納品後は「その後の◯◯はいかがでしょうか」のように、いずれも売り込みの言葉を件名に入れません。

例文をそのまま送ると何がまずいか

例文集の便利さと事故は表裏一体です。そのまま使って起きる事故は、だいたいこの3か所に集中します。

例文メールで事故が起きやすい3つの箇所を示す図解

相手の固有名詞

社名の「株式会社」の前後の位置、旧社名のまま、前に送った相手の名前の残り——コピーした文面の事故は、ほぼここで起きます。送信前に必ず声に出して読んでください。

きっかけの一文

例文には、この人にこのタイミングで送る理由までは書けません。ここだけは毎回、自分の言葉で書く必要があります。書けないときは、送る相手を間違えている可能性があります。

依頼の形

例文の「ご検討のほどよろしくお願いいたします」は、相手が次にする動作に必ず書き換えてください。「はい」か「いいえ」で答えられる形、選ぶだけの形が理想です。

そのほかにも、添付忘れ、CCに入れてはいけない相手が入る、署名の会社名が前職のまま、件名が「Re: Re: Re:」で用件が読めなくなる、といった事故が起きます。送信前に、次の表で確認してください。

チェック項目見るところ
件名で用件が分かるか開かなくても内容が伝わるか
冒頭2行が相手の話か自分の説明から始まっていないか
用件は1つか2つ以上詰め込んでいないか
依頼が動作になっているか「ご検討ください」で止まっていないか
固有名詞は全部差し替えたか社名・旧社名・相手の名前の残り
添付とCC添付忘れ、入れてはいけない相手の混入
署名会社名・肩書・連絡先が現在のものか

それでも返事が来ないときは何を直せばいいか

直す順番

返信がない時に直す順番を件名から示す図解

件名→冒頭2行→依頼の形の順に、上から1か所ずつ直します。2か所同時に変えると、どれが効いたのか分からなくなります。

文面ではなく宛先を疑う場面

件名を変えても開かれないなら、そもそも受信箱の一覧で自分の名前が知らない人のままだという構造の問題です。同じ文面を3通出して1件も返事がないときは、文章ではなく宛先を疑ってください。経験上、決める人に届いていないだけということが多いです。

通った文面を残す

返事が来た文面は、手元の1ファイルに場面別で残しておきます。毎回いちから書くのをやめると、メールにかけていた時間がそのまま次の営業の時間になります。

例文は、写すためのものではありません。自分の型を作るための下敷きです。冒頭2行だけでも自分の言葉に変えられていれば、それはもう自分のメールです。

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参照した情報源

  1. ビジネスメール実態調査2025(一般社団法人日本ビジネスメール協会)・確認日 2026-09-04
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