対面営業・商談
リスケのお願いメール例文|こちらの都合で日程を動かすときの書き方
このシリーズの全体像 営業メールの例文集|場面別に、そのまま使える文面
リスケのお願いメールは「早く・短く・候補日つき」で送る
前日の夜、作業が押していて、明日の打ち合わせに間に合わないと分かる。メールの画面を開いて、最初の一行で手が止まる。何と書けばいいか分からず、いったん閉じる。そのまま朝になる。
こういう経験がある人は少なくないと思います。先に結論を書きます。リスケのお願いは、文面が整うのを待たずに、分かった時点で送るのがいちばんです。入れる内容は「お詫び」「日程変更のお願い」「理由はひと言」「候補日2〜3つ」の4つだけ。この記事では、そのまま使える文面を場面別に並べます。営業メール全体の書き方を先に押さえたいときは、営業メールの例文と書き方の基本もあわせて読んでください。
書けずに時間が過ぎるのは、言い訳に見えるのが怖いから
メールが書けない理由は、文章力にあるとは限りません。「こちらの都合で日程を動かしたら、だらしない人だと思われて、もう次は頼まれない」と、自分に言い渡している人が多いのではないか。私はそう見ています。これは仮説で、全員に当てはまるとは言えません。ただ、そう思っていると、文面に気を使いすぎて、送るのがどんどん遅れます。
気まずくてメールを後回しにし、日が近づくほど書きづらくなる。目の前の仕事に押されて連絡が後ろに回り、日が空くほど出しづらくなる。こういう動きは、誰にでも起こりえます。自分だけがだらしないわけではありません。
受け取る側が困るのは、日程が変わることより知らせが遅いこと
日程を変えられた側の目線で考えてみます。予定を組み直す手間は、早く知らせてもらえるほど小さく済みます。前日や当日に知らされると、空けていた時間も、用意した資料も、行き場がなくなります。

謝罪の言葉がどれだけていねいかよりも、知らせがいつ届いたか、次の候補が付いているかで、相手の受け取り方は変わる。私はそう考えています。迷って一晩寝かせるより、粗い文面でも早く送ったほうが、相手は助かります。
1通に入れるのは4つだけ
- お詫び(短く、1回)
- 日程変更のお願い(元の日時を正しく書く)
- 理由はひと言
- 候補日を2〜3つ(日付・曜日・時間帯つき)

これ以外は、入れなくて困りません。経緯の説明、自分の事情、これからの意気込みは、会ったときに話せば足ります。
ここで渡したい方法は1つです。変更が必要だと分かった時点で、文面が完璧でなくても送る。 文面の整え方は、次の章の例文をそのまま使ってください。
そのまま使える例文(基本形)
件名は用件と日付が一目で分かるように
相手は件名だけ見て、開くかどうか、いつ読むかを決めます。用件と日付を入れておけば、忙しい相手でも優先して開いてもらえます。
- 良い例:【日程変更のお願い】10月15日(木)のお打ち合わせについて
- NG例:「ご相談」「お詫び」だけの件名(開くまで何の話か分からない)
本文の例文(全文)
件名:【日程変更のお願い】10月15日(木)のお打ち合わせについて
株式会社〇〇
〇〇様
お世話になっております。〇〇(自社名)の△△(自分の名前)です。
10月15日(木)14時からのお打ち合わせについて、こちらの都合により、日程を変更していただけないでしょうか。直前のお願いとなり、申し訳ございません。
下記の日程でしたら、確実にお伺いできます。
・10月19日(月)14:00〜17:00
・10月20日(火)10:00〜12:00
・10月22日(木)終日
上記以外でも、ご都合のよい日時をお知らせいただければ、こちらで合わせます。
お忙しいところお手数をおかけしますが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
〇〇(自社名)
△△(自分の名前)
(電話番号・メールアドレス)
順番は、宛名、お詫び、変更のお願い、理由ひと言、候補日、相手の都合を聞く一文、締めです。上の例では「こちらの都合により」が理由のひと言にあたります。
候補日の出し方
候補日は、2〜3案を日付・曜日・時間帯つきで箇条書きにします。そして「上記以外でもご都合のよい日時をお知らせいただければ合わせます」と添える。こうしておくと、相手は返信1通で決められます。

候補日を書かずに相手に任せると、やりとりが増えます。
NG:
お手数ですが、ご都合のよい日を教えていただけますでしょうか。
直した例:
下記の日程はいかがでしょうか。
・10月19日(月)14:00〜17:00
・10月20日(火)10:00〜12:00
上記以外でも、ご都合のよい日時をお知らせいただければ合わせます。
前者だと、相手は自分のカレンダーを開き、候補を考え、返信を書くところまで引き受けることになります。日程を動かしたのは自分なので、考える手間は自分が先に引き受けておく。それが、いちばん相手に伝わる気づかいだと思います。
状況別の例文|前日・当日、初めての相手、2回目のとき
前日・当日にお願いするとき
前日や当日は、メールだけで済ませません。相手がメールを開く前に時間が来てしまうことがあるからです。先に電話を入れ、そのあと記録としてメールを送ります。
電話の第一声は短く。
お世話になっております。〇〇の△△です。本日15時のお打ち合わせの件で、お詫びのお電話です。こちらの都合で、日程を変更していただけないでしょうか。
電話がつながらなかったときは、メールの冒頭にこの一文を入れます。
件名:【日程変更のお願い】本日15時のお打ち合わせについて
〇〇様
お世話になっております。〇〇の△△です。
先ほどお電話いたしましたが、つながらなかったためメールで失礼いたします。
本日15時のお打ち合わせについて、こちらの都合により、日程を変更していただけないでしょうか。当日のお願いとなり、大変申し訳ございません。
下記の日程でしたら、確実にお伺いできます。
・10月19日(月)14:00〜17:00
・10月20日(火)10:00〜12:00
改めてお電話いたします。ご不在の場合は、このメールへのご返信でも構いません。
当日の連絡は、相手の負担が大きくなります。だからこそ、分かった時点ですぐ動く。それが当日にできるいちばんのお詫びです。
まだ取引のない相手・初めて会う予定の相手
まだ仕事をしたことのない相手には、お詫びを少し丁寧にして、会うのを楽しみにしていたことを短く伝えます。
〇〇様
初めてご連絡いたします。〇〇の△△です。
10月15日(木)にお会いする予定でしたが、こちらの都合により、日程を変更していただけないでしょうか。お時間をいただいておりましたのに、申し訳ございません。お目にかかれるのを楽しみにしておりました。
下記の日程でしたら、確実にお伺いできます。
・10月19日(月)14:00〜17:00
・10月20日(火)10:00〜12:00
・10月22日(木)終日
上記以外でも、ご都合のよい日時があればお知らせください。
初めての相手だと、不安になって理由を長く書きたくなります。ここが落とし穴です。
NG:
実は急ぎの案件が重なってしまい、そちらの対応に追われておりまして、どうしても当日までに準備を終えることができない状況です。本当にご迷惑をおかけして申し訳ございません。今回の件は私の管理不足でして、……
長く書くほど、相手が読むのは言い訳になります。お詫びと候補日だけで十分です。
2回目の変更をお願いするとき
2回目は、2回目であることを自分から書きます。ふれずに送ると、相手は「前回のことを忘れているのか」と受け取るかもしれません。そして次の日程は、確実に守れる日だけを出します。
〇〇様
お世話になっております。〇〇の△△です。
先日に続き、再度の日程変更のお願いとなってしまい、申し訳ございません。
10月22日(木)のお打ち合わせについて、こちらの都合により、日程を変更していただけないでしょうか。
今回は、下記の日程でしたら確実にお伺いできます。
・10月27日(火)14:00〜17:00
・10月28日(水)10:00〜12:00
上記以外でも、ご都合のよい日時があればお知らせください。
「毎回申し訳ありません」を何度も書くより、次の候補を確実なものに絞るほうが伝わります。2回動かした相手に必要なのは、お詫びの回数より、次は動かないという見通しだと私は考えています。
理由はどこまで書くか|書いていい言い方・避けたい言い方
理由はひと言でいい
理由は「こちらの都合により」「やむを得ない事情により」で足りる場面が多いです。理由を細かく書くほど、言い訳に見えやすくなります。相手が知りたいのは、理由の中身より、いつなら会えるかです。
避けたい書き方
| 避けたい書き方 | 相手の受け取り方 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 別件が入りまして | ほかの仕事を優先したと読める | こちらの都合により |
| バタバタしておりまして | 予定を管理できていない印象 | やむを得ない事情により |
| 準備が間に合わず | 相手のための時間が足りなかったと読める | 十分な内容をお持ちするため、お時間を改めていただけないでしょうか |
| 急に予定が変わってしまい | 理由が曖昧で、また変わりそうに見える | こちらの都合により |
3つ目は、本当に準備が間に合わないときの言い方です。事実を隠す必要はありません。ただ、相手に必要な話をするために時間をもらいたい、という形で書くと、受け取りやすくなります。
体調不良・家庭の事情のとき
体調や家庭の事情は、詳しく書きません。詳しく書くと、相手が気を遣いすぎます。
体調を崩してしまい、お打ち合わせに伺うことが難しくなりました。
家庭の事情により、日程を変更していただけないでしょうか。
この程度で十分です。続けて、いつもの形で候補日を添えます。相手は、事情の中身ではなく、次の日程が決まることで安心します。
送る前に見直す|タイミングの判断表とチェックリスト
いつ・何で連絡するかの判断表
| 場面 | 連絡の方法 | ひとこと |
|---|---|---|
| 分かった時点で、日にちに余裕がある | メール | 分かった日のうちに送る |
| 前日 | 電話+メール | 先に電話、そのあと記録としてメール |
| 当日の直前 | 電話を先に | つながらなければ、メールにその旨を一文入れる |
日数の目安は、相手との関係や仕事の内容で変わります。迷ったら、「余裕がある」のか「前日」なのか「当日」なのかで考えて、一段階、早い連絡方法を選びます。
送信前チェック7項目
- □ 件名に日付が入っている
- □ 最初にお詫びがある
- □ 理由はひと言で済んでいる
- □ 候補日が2〜3つある
- □ 相手の都合を聞く一文がある
- □ 元の日時を正しく書いている
- □ 宛名・社名に誤字がない
とくに見落としやすいのは、元の日時です。慌てて書くと、日付や曜日を間違えます。送る前に、元の予定をカレンダーで見直してください。
よくあるNG例と直し方
| 種類 | NG文 | 直した文 |
|---|---|---|
| 長すぎる謝罪 | 本当に申し訳ございません、お詫びの言葉もございません、深くお詫び申し上げます | 直前のお願いとなり、申し訳ございません |
| 理由の書きすぎ | 急ぎの案件が重なり、そちらの対応に追われ、……(3行続く) | こちらの都合により |
| 候補日なし | ご都合のよい日を教えてください | 下記の日程はいかがでしょうか(2〜3つ)。上記以外でも合わせます |
| 元の日時の書き忘れ | 明日のお打ち合わせの件ですが、……(日時なし) | 10月15日(木)14時からのお打ち合わせについて |
送ったあとの動き方|返事が来たとき・来ないとき
返事が来たら、その日のうちに確定のメールを送る

相手が候補日から選んでくれたら、その日のうちに確定の返事を送ります。日時と場所(またはURL)を書いておくと、あとで見返したときに迷いません。
件名:Re: 【日程変更のお願い】10月15日(木)のお打ち合わせについて
〇〇様
ご調整いただき、ありがとうございます。
下記の日程で、お願いいたします。
日時:10月19日(月)14:00〜15:00
場所:〇〇(住所)/またはオンライン(URL)
当日、どうぞよろしくお願いいたします。
カレンダーの招待を送る場合は、メールの末尾に「カレンダーの招待もお送りしました」と一言添えます。
返事が来ないとき
お願いのメールを送ったあと、返事がない。催促すると急かしているようで、出しづらい。こういうときは、確認だけの連絡にします。催促ではなく、念のための確認、という立ち位置です。
件名:【ご確認】日程変更のお願いの件
〇〇様
念のための確認のご連絡です。
先日お送りしました日程変更の件、メールが届いておりますでしょうか。
以前の候補(10月19日(月)14:00〜17:00、10月20日(火)10:00〜12:00)でご都合がつかない場合は、別の日程も出せますので、お知らせください。
相手がメールを見落としている場合もあれば、忙しくて後回しにしている場合もあります。確認メールを送る側が気まずさを感じるぶんだけ、短くしておくのがコツです。
当日、最初のひと言
日程を変えてもらったあと、実際に会ったときは、お礼から入ります。
先日は日程を変えていただき、ありがとうございました。
ここでまた謝り直すと、相手が気を遣います。謝罪はメールで済んでいるので、会ったときはお礼で区切りをつけて、本題に入ります。
日程を動かしたことは、そのあとの動き方で、相手の記憶の中の意味が変わる。私はそう見ています。早く知らせて、候補日を添え、会ったらお礼から入る。この順番を守れば、関係が切れることはあまりないと思います。次に日程を動かす日が来ても、同じ順番で出せばいいだけです。
よくある質問
リスケのお願いはメールと電話どちらがいい?
日にちに余裕があればメールで十分です。前日や当日なら、先に電話を入れ、そのあと記録としてメールを送ります。
リスケのメールに理由は書くべき?
ひと言で十分です。「こちらの都合により」で足りる場面も多くあります。「別件が入りまして」など、ほかを優先したと読める書き方は避けます。
当日のリスケは失礼にあたる?
相手の負担は大きくなります。分かった時点ですぐ電話を入れてお詫びし、候補日を出します。早く知らせるのが、いちばんの気づかいです。
候補日はいくつ出せばいい?
2〜3つを日付・曜日・時間帯つきで出し、ほかの日でも合わせると添えます。相手が返信1通で決められる形にします。
取引先へのメールに「リスケ」と書いてもいい?
社外の相手には「日程変更のお願い」「日程のご調整」と書くほうが無難です。くだけた言葉を嫌がる相手もいるためです。
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