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取引先へのお歳暮をやめるとき|関係を切らずに伝える文面と、代わりに送るもの

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このシリーズの全体像 営業メールの例文集|場面別に、そのまま使える文面

取引先へのお歳暮はやめていい。怖いのは品物が消えることではなく、思い出してもらえなくなること

結論から言います。取引先へのお歳暮はやめてかまいません。関係が細るとしたら、やめることが原因ではなく、黙ってやめることが原因です。やめる年の前に一言伝え、品物の代わりに近況のひと言を送れば、関係は切れません。

黙ってやめると不安を招くが一言添えれば関係が続く対比図

やめること自体は失礼ではない

お歳暮は法律で決まった義務ではなく、慣習です。続けるか続けないかは、こちらが決めてよいことです。ただし、去年まで毎年届いていたものが今年だけ何も言わずに消えると、相手は不思議に思います。「やめる」という判断ではなく、「何も言わずにやめる」という進め方だけが、関係を細らせます。何を送るかより、何をどう伝えるかのほうが、実は関係に効いてきます。

紹介待ち型かもしれません

いい仕事をすれば紹介は自然と出ると思っていて、思い出してもらうための働きかけを自分からしていない型かもしれません。お歳暮をやめると急に不安になるのは、腕が落ちたからではなく、相手の記憶に残る年に一度の機会が消える気がするからかもしれません。仕事が減ったのではなく、思い出してもらえなくなっただけ、というケースもあります。

お歳暮で一年の区切りがついていた

お歳暮を送っている相手との一年のやりとりを思い出してください。品物を送る。お礼状が届く。「また来年もよろしく」で終わる。多くの場合、一年のやりとりはこの2回だけで完結しています。お歳暮をやめて困るのは、品物そのものがなくなるからではなく、それ以外に連絡を取る機会を意識して作っていなかったからという人が多いです。特に、案件が終わったあとは打ち合わせの予定も入らず、顔を合わせる機会が自然と減っていく相手ほど、お歳暮のやりとりが一年で唯一の接点になっていたということも珍しくありません。品物をやめることをきっかけに、接点そのものを作り直すと考えると、話が前向きになります。この記事で渡す方法は1つです。品物の代わりに、近況のひと言を送ることです。

やめる前に決める3つ:どの相手に・いつ・どう伝えるか

相手ごとの判断表

全員に同じ対応をする必要はありません。相手ごとに決めます。

相手のタイプ品物をやめるか伝え方代わりに送るもの
①今も仕事が続いている相手やめてよい(近況で補う)一筆+近況近況3行+今後の相談ごと
②1年以上仕事がない相手やめてよいメールで簡潔に近況3行のみ
③先方からも届いている相手双方でそろえて相談礼状の中で伝える近況+来年の挨拶
④こちらから送っているだけの相手やめてよいメールで事前に近況3行

①のように今も仕事が続いている相手には、品物をやめても近況を伝える理由がすでにあります。今年やった仕事の話をそのまま近況として使えるからです。②のように1年以上仕事がない相手には、品物より先に近況を送ることで、次の仕事の相談がしやすくなります。③のように先方からも品物が届いている相手は、こちらだけの判断で決めると気まずくなりやすいので、可能であれば電話や対面で一言相談してから進めたほうが無難です。④のようにこちらから送っているだけの相手には、そもそも続けている理由を一度立ち止まって考えてもよいかもしれません。迷ったときは、この一年で直接連絡を取った回数が多い相手から先に手をつけると、判断がしやすくなります。

伝えるのは、例年送る時期より前

具体的な日にちは決まっていません。相手の会社ごとに慣習が違うためです。基準にできるのは次の2パターンです。

  • 今年最後の品に一筆添える:品物は今年で最後にし、送り状やのし紙に添える手紙で来年以降のことを伝える
  • 例年の時期より前にメールで伝える:品物を送る前の段階で、メールで先に伝えてしまう

どちらも「相手が『今年は来るはず』と待つ前に伝える」という考え方は同じです。品物を用意してから通知するより、通知を先にしたほうが、相手は身構えずに読めます。「もう用意してしまったのに断られた」という形を避けられるからです。取引先が複数の部署にまたがっている場合は、担当者だけでなくその上の窓口にも一言伝えておくと、あとで行き違いが起きにくくなります。

NG例:何も言わずに送らない

去年まで届いていたものが、何も言わずに今年から届かなくなる。相手は「何かあったのか」「取引を切られたのか」と気にするかもしれません。担当者によっては、同じ業界の他社からは届いているのに自社だけ届かなくなったことに気づき、社内で確認の話が出てしまうこともあるかもしれません。やめたことそのものより、理由が分からないことのほうが、相手を不安にさせると考えておいたほうがよさそうです。

そのまま使える文面:自分からお歳暮をやめるとき

最後の品に添える一筆(手紙・送り状)

お礼状を構成する4つの要素を順番に並べた構造図

日頃より大変お世話になっております。 誠に勝手ながら、本年より品物でのご挨拶は控えさせていただくことといたしました。 諸事情により見直しをさせていただいた次第で、他意はございません。 今後とも変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。

4行で、①お礼 ②今年で品物は控える一文 ③理由は短く ④今後も変わらずお願いしたい一文、の順に並べています。結びは阪急百貨店の例文にある言い回しを参考にしました。理由の部分は「諸事情により」のように短くぼかして構いません。長く説明するほど、言い訳のように読まれてしまいます。

メールで伝える例文(件名・本文)

件名:年末のご挨拶について

◯◯様

いつも大変お世話になっております。◯◯(氏名)です。 日頃のお付き合いに心より感謝しております。 誠に勝手ながら、本年より品物でのご挨拶は控えさせていただきたく、 事前にご連絡差し上げました。 今後とも変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。

手紙版と同じ4つの要素を、メールでは短くまとめます。手紙は改まった印象を、メールは軽めの印象を相手に与えるので、普段のやりとりがメール中心の相手にはメール版のほうが自然に読まれます。年末の挨拶に限らず、案件の節目ごとに送る連絡文の型に迷ったときは、営業メールの文例をまとめた記事も参考にしてください。

NG例:理由だけ書いて関係を書かない

NG:「経費見直しのため、本年より控えさせていただきます。」

これだけで終わると、事務的な通知にしか読めません。

OK:「経費の見直しにあわせて、本年より品物でのご挨拶は控えさせていただくことにいたしました。ただ、◯◯様には今年も大変お世話になりましたので、変わらず良いお付き合いをお願いしたく存じます。」

理由の一文のあとに、必ず感謝と今後のお願いを続けて書くと、事務連絡ではなく挨拶として読んでもらえます。理由より「これからもお願いしたい」という一文のほうが、相手には響きます。理由は一文で十分です。

取引先から届くお歳暮を断りたいとき

お礼を先に、お断りは後に

お礼→お断り→関係継続の順番を示す3ステップ矢印図

先方から届くお歳暮を今後は辞退したいときは、順番が大事です。日本郵便の例文では、こう書かれています。

日頃よりお世話になっており、大変ありがたく存じます。今後はお気遣いなくお願いいたします

お礼が先、お断りが後です。この順番を崩すと、品物ではなく気持ちを突き返したように聞こえてしまいます。先にお断りの言葉から入ってしまうと、それまでのやりとり全体を否定しているように読まれることもあるかもしれません。文章で伝えづらい相手には、先に電話で一言添えてから、あらためて手紙やメールで正式に伝える順番にすると角が立ちにくいという人もいます。

関係は続けたいと一文足す

お礼とお断りだけで終わらせず、関係は続けたいという一文を足します。阪急百貨店の例文では、次のように書かれています。

ご厚意をいただきながら甚だ心苦しいのですが、今後はどうかお気遣いはをなされぬよう、何卒ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

個人事業主向けに崩すなら、次のような言い方でも伝わります。

いつもお心遣いをいただき、本当にありがたく思っております。私からもお礼のご挨拶に伺うようにいたしますので、今後は品物のお気遣いはなさらないでください。

硬い版と崩した版、どちらも「お礼→お断り→関係は続けたい」の順番は同じです。取引先の社風が堅めなら硬い版を、普段からくだけたやりとりをしている相手なら崩した版を選ぶとよさそうです。

今年届いた分への返し方

今年すでに届いた分は、まず素直に受け取ります。お礼状を出す際に、そのお礼状の中で来年以降の辞退もあわせて伝えると、連絡が1回で済みます。

  1. お礼を伝える
  2. 来年以降は品物のお気遣いは不要と伝える
  3. 変わらぬお付き合いをお願いする一文で締める

例:「このたびは結構なお品をお送りいただき、誠にありがとうございました。厚くお礼申し上げます。誠に勝手ではございますが、来年からは何卒お気遣いのなきようお願い申し上げます。今後ともよろしくお付き合いくださいますようお願い申し上げます。」

来年また同じやりとりを繰り返さずに済むよう、この1通で完結させておくと角が立ちにくくなります。

品物の代わりに送るもの:年末の近況3行

送るのは物ではなく近況

品物をやめても、近況を伝えることはできます。次の3行をハガキかメールで送ります。

  1. 今年やった仕事(相手に関係あるものがあれば具体的に)
  2. 来年やろうとしていること
  3. 相手の近況をたずねる一言

例(デザイナーが印刷会社の担当者に送る場合):

今年は◯◯様にご紹介いただいた案件で、パッケージデザインを2件手がけることができました。来年は自社サイトのリニューアルにも力を入れる予定です。◯◯様の方は年末、お忙しくされていますか。

例(カメラマンが取引先の担当者に送る場合):

今年は◯◯様の会社の周年イベントで撮影を担当させていただき、ありがとうございました。来年は動画の撮影にも幅を広げていきたいと考えています。年末年始はお休みを取られる予定はありますか。

例(税理士が顧問先の担当者に送る場合):

今年一年、決算のお手伝いをさせていただきありがとうございました。来年は資金繰りのご相談にも早めに対応できる体制を整えていきます。御社の年末は落ち着いていらっしゃいますか。

送り方の比較表

手段手間読まれやすさ返事のもらいやすさ
手書きハガキ多い○○
メール少ない○△
LINE少ない△○
年賀状中○△

手書きハガキは一番手間がかかりますが、年に一度しか会わない相手には効果があるという人が多いです。普段からLINEでやり取りしている相手に急に改まったハガキを送ると、逆によそよそしく感じられることもあります。数字で比べるより、普段その相手とどう連絡を取り合っているかに合わせて選ぶほうが自然です。迷ったら、直近のやりとりで使った手段をそのまま踏襲するのが無難な基準になります。

NG例:宣伝を同封する

近況のついでに新サービスのチラシや料金表を入れると、お礼ではなく売り込みに見えてしまいます。近況の文の中で「こんな仕事をしました」と書くだけで、宣伝しなくても十分伝わります。

お礼だけで終わらせない:近況に「次のひと言」を入れる

「また何かあれば」で止めない

近況→時期→即日返信→次の接点がつながる循環図

NG:「また何かございましたらお声がけください。」

これで終わると、相手は何もしないまま一年が過ぎてしまいます。「また何かあれば」は一見丁寧に見えますが、次に動くのを相手に委ねてしまう言葉です。

OK:「年明けの落ち着いたころ、一度近況をうかがえればうれしいです。」

時期をひとこと示すだけで、次に動くのは自分の番だと相手にも伝わります。

時期を書くと”そのうち”で終わらない

「また連絡します」だけでは、いつ連絡するかが決まっていないので、そのまま切れてしまうという人が多いです。「来年2月ごろ」のように時期を一つ書き、同じ時期を自分のカレンダーにも入れておきます。書いた本人が忘れないようにする工夫です。

返事が来たら、その日のうちに一行返す

ご丁寧にありがとうございます。◯◯様の近況もうかがえて嬉しかったです。またご相談したいことが出てきましたら、ご連絡させてください。

やりとりを1往復で終わらせず、次に会う口実をひとつ残しておきます。返事が来てから日を空けてしまうと、せっかく開いた接点がまた閉じてしまいます。

今日やること:送り先を1枚の表にまとめる

チェックリスト(5列)

以下の5列を埋めれば、やめる判断と代わりの一手が同時に決まります。

相手の名前最後に仕事をした時期お歳暮の状況(送っている/届いている)今年の伝え方近況に書く一文

まず3人だけ書く

全員分を一度に埋めようとすると手が止まります。今も仕事が続いている相手から3人だけ、今日中に埋めてください。残りは明日以降で構いません。

経費の扱いは専門家に

お歳暮や贈答品の経費の扱いは会社や状況によって異なります。個別の判断は税理士など専門家に相談してください。

表を埋め終えたら、送るのは品物ではなく近況の3行です。相手ごとに判断し、時期を決めて伝え、次のひと言まで添える。ここまでやれば、お歳暮をやめても関係は途切れにくくなります。

よくある質問

取引先へのお歳暮を急にやめるのは失礼ですか?

やめること自体より、黙ってやめる方が相手を不安にさせやすい。例年の時期より前に、お礼と『今後も変わらずお願いしたい』の一文を添えて伝えれば関係は続けられる

取引先からのお歳暮を断るときの例文は?

お礼を先に、お断りを後にする。『日頃よりお世話になっており、大変ありがたく存じます。今後はお気遣いなくお願いいたします』に、変わらぬお付き合いをお願いする一文を添える

お歳暮をやめたら、代わりに何を送ればいいですか?

物でなくてよい。今年やった仕事・来年やること・相手の近況をたずねる一言の3行を、ハガキかメールで送る。宣伝は同封しない

お歳暮をやめるとき、お中元も一緒にやめるべきですか?

決まりはないので相手ごとに決めてよい。両方やめるなら、一度の連絡でまとめて伝えると相手の手間が少ない

一部の取引先だけお歳暮をやめてもいいですか?

よい。今も仕事が続いているか、先方からも届いているかで分けて考え、相手ごとに伝え方を選ぶ

参照した情報源

  1. お歳暮の上手な断り方とは?お歳暮をやめるときの挨拶・例文(郵便局のネットショップ(日本郵便))・確認日 2026-09-30
  2. お歳暮の断り方。断ったあとも良い関係が続くための気遣いの例文を紹介(HANKYU FOOD(阪急百貨店公式))・確認日 2026-09-30

本記事は、当編集部の制作基準——出典との照合・表現・重複の多段検証——を通過したものだけを公開しています(下書きにはAIを活用)。 仕組みの詳細は編集プロセスの開示をご覧ください。

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