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写真館の集客|七五三で撮った家族に、次の撮影でも選んでもらう

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このシリーズの全体像 フリーランスの営業の仕方|営業を教わらずに独立した人が、まず何をするか

写真館の集客は、新しいお客さんより「一度撮った家族」から考える

七五三の撮影が終わったあと、その家族から次の連絡が来ないことがあります。そのとき、「いい写真を撮っていれば、また来てくれるはずだ。来ないのは、うちの写真がそこまでじゃなかったからだ」と思ってしまう人は多いです。

でも実際に起きているのは、写真の出来とは別のことです。撮影が終わり、アルバムやデータを渡した時点で、その案件には区切りがつきます。区切りがついたあと、写真館の名前をもう一度思い出すきっかけがないまま、次の節目——入学式や下の子の七五三——が来てしまう。それだけの話です。

紹介待ち型かもしれません。いい仕事をすれば紹介もリピートも自然に来ると思っていて、思い出してもらう働きかけをしていない型です。仕事が減ったのではありません。思い出してもらえなくなっただけです。腕のせいではありません。

たとえば、同じ7歳の女の子を去年撮った写真館が2軒あったとします。1軒は納品して終わり、もう1軒は「来年、下のお子さんが5歳になる頃にまたご案内します」と一言添えました。半年後、母親の頭にふと浮かぶのはどちらの名前でしょうか。差がつくのは写真の腕ではなく、この一言の有無です。

新しいお客さんを増やす広告やSNSの運用を考える前に、確認しておきたいことがあります。一度撮った家族の中に、もう次の撮影の予定が見えている人たちがいる、という事実です。それに気づかないまま新規集客だけを頑張ると、同じ苦労を毎年繰り返すことになります。

七五三を毎年何組か撮っていれば、この「次の予定が見えている家族」は1年ごとに積み上がっていきます。数年続ければ、リストは二桁、三桁になります。新規のお客さんをゼロから探すのと、すでに一度縁のあった家族に思い出してもらうのとでは、かかる労力がまったく違います。

この記事で渡すのは1つだけです。「撮影の日に、次の撮影の話をしておく」。これだけです。SNSの運用やポータルサイトへの掲載、チラシの作り方は他の記事に任せます。ここでは、一度来てくれた家族にもう一度選んでもらうための順番だけに絞ります。

「集客にはSNS・ポータル・チラシが有効です」という話から始めるつもりはありません。そんなことは、もう知っていると思います。知っていて、それでも動けていないから、この記事を読んでいるはずです。足りないのは知識ではなく、撮影の日にひと言添える習慣だけです。

七五三の家族には、次の撮影日がもう決まっている

七五三は、1回で終わる行事ではありません。「5歳」は男の子にとって大事な節目で、初めて袴を身に付ける「袴着」を祝う日です。「7歳」は女の子の節目として祝われ、付け紐を卒業して大人と同じ帯を結び始める「帯解き」の儀式が由来になっています。

7歳の帯解きと5歳の袴着、きょうだいの次の節目の年齢対応を示す図

つまり、今年7歳の女の子を撮ったなら、その子はもう七五三の節目を終えています。でも、きょうだいがいれば話は別です。下に5歳になる男の子がいれば、何年後に次の節目が来るかは、撮影の日にすでに分かっています。一人っ子の家庭でも、七五三のあとは入学や卒業といった行事が続きます。次に写真を残す機会は、七五三で終わりではありません。

撮影の日に聞いておく3つ

撮影当日、着付けや撮影で忙しい中でも、会話の合間に次の3つだけは聞いておきます。

  • きょうだいの有無と年齢
  • 次に写真を残したい行事(入学・卒業・成人式・家族の還暦祝いなど、家族の口から出たもの)
  • 案内を送ってよいか

聞き方は難しく考える必要はありません。「下のお子さんは今おいくつですか?」から自然に入れます。きょうだいがいなければ、「来年、小学校のご入学ですか?」と聞くだけでも、次の予定が見えてきます。次の節目が2年後でも5年後でも構いません。すぐに動けなくても、まずは記録しておくことが先です。

会計や着付けの片付けで時間が取れない日は、無理に会話を広げる必要はありません。「今日はありがとうございました」のあとに一言だけ、きょうだいの年齢を確認できれば十分です。聞けなかった項目は、次に会う機会があったときに埋めればいいので、その場で全部そろえようとしなくても構いません。

手帳に書く形にする

聞いた内容は、その場で手帳やノートに4列で書きます。特別な台帳を用意する必要はありません。今使っている予約ノートの余白でも、スマートフォンのメモでも構いません。

家族名子どもの生まれ年次の節目の年案内を送ってよいか
例:山田様20XX年生20XX年(5歳)可

これが、そのまま「次に連絡する家族リスト」になります。新しいお客さんを探す前に、すでに次の予定が見えている家族が、目の前にいます。このリストは増やすものであって、一度作って終わりにするものではありません。七五三の撮影があるたびに、1行ずつ増えていきます。

予約管理システムを使っている場合は、備考欄にこの4項目を書き足すだけで十分です。新しく管理表を作る必要はありません。今ある仕組みに、次の節目の年を書き足すことから始めます。

「撮って終わり」になりやすい3つの場面

次の話をする機会は、実はいくつもあります。それなのに、案内を出しそびれる場面には、共通したパターンがあります。忙しさの中で自然に流れてしまう、その3つの場面を見ておきます。

撮影当日・納品の日・年賀状の3場面で次の話が抜け落ちる様子を並べた比較図

撮影当日 撮り終えた安心感で、会計と写真選びの話だけで帰してしまいます。特に予約が詰まっている繁忙期は、次の家族の準備に気を取られ、目の前の家族への一言が抜け落ちがちです。実は、次の話をするのはこの日がいちばん自然です。「〇〇ちゃんが7歳になる年に、またご案内してもいいですか」の一言で十分です。

納品の日 アルバムやデータを渡して「ありがとうございました」で区切りがつきます。お礼のやりとりで終わってしまい、次のひと言が出ません。渡す瞬間に「次の節目の年、控えておきますね」と添えるだけで、次につながります。データを送るだけの納品でも、メールの最後に一文添えれば同じことができます。

年賀状・季節の挨拶 「そのうち送ろう」と思ったまま時期を逃します。いつ出すかを決めていないので、そのまま切れてしまいます。年賀状を出すなら、その場で「来年の〇月頃、またご連絡しますね」まで言い切ってしまいます。

3つの場面に共通しているのは、対応が悪いわけではないということです。次の話をする「技術」を、順番として持っていないだけです。良いタイミングは、実はその日のうちに何度もあります。1つ逃しても、次の場面でもう一度渡せばいいので、気負う必要はありません。

次の撮影につなぐ手順(撮影日から次の節目まで)

撮影日から次の節目まで、やることを時系列で並べます。難しい仕組みは要りません。1件ずつ、次の3つを順番にこなすだけです。どの場面のひと言も、売り込みではなく「覚えている」ことを伝える言葉になっている点は共通しています。

撮影日から納品日、半年前、節目まで4ステップを矢印でつなぐ手順フロー図

時期やることひと言の例
撮影日次の節目の聞き取り、案内の同意確認「下のお子さんは今おいくつですか?」
納品日次の節目の年を書いた手書きの一枚を写真に添える「〇〇くんが5歳になる年、控えておきますね」
次の節目の半年〜数か月前名前入りで案内を出す「〇〇くんが5歳になる年ですね。今年もご案内させてください」

値引き券を付けるかどうかは任意です。付けなくても、この順番は成り立ちます。案内を出す時期は、自分の写真館の予約の埋まり方に合わせて決めてください。業界共通の決まった目安があるわけではありません。予約が埋まりやすい時期なら早めに、余裕があるなら節目の直前でも構いません。

次の節目までの間隔が長い家族については、都度連絡しなくても構いません。半年に一度、リストを見返すだけで十分です。記録さえ残っていれば、そのときになって慌てずに済みます。繁忙期でリストの確認が後回しになりそうなら、閑散期にまとめて来年分を見返す日を決めておくと、忘れずに済みます。

この手順は、一人で担当していてもスタッフが複数いても同じように回せます。誰が撮影しても、誰が納品しても、同じ3つの質問と同じひと言を添えるようにしておけば、担当者によって案内が漏れることもなくなります。

売り込みっぽくならない案内文の書き方

同じ「案内」でも、書き方ひとつで受け取られ方が変わります。

一斉送信のNG案内文と名前入りのOK案内文を左右に並べた比較図

NG例1 「七五三キャンペーン実施中!今なら〇%オフ」を、撮影した全員に一斉送信する。誰にでも送れる文面は、受け取った家族にとって自分宛てとは感じられません。

NG例2 前回の内容に一切触れず、「本年もご予約受付中です」とだけ送る。これも一斉送信と同じ扱いをされてしまいます。

OK例 子どもの名前、前回撮った時期、その日の小さな出来事を1行入れます。

〇〇ちゃん、来年で7歳ですね。前回、泣いてしまったけど最後は笑顔で撮れた写真、今も店頭に飾らせていただいています。またお手伝いできたら嬉しいです。

案内の手段は、ハガキでもLINEでもメールでも構いません。普段そのお客様とやり取りしている手段に合わせるのが自然です。手段を統一することより、前回のことを1行覚えていることのほうが大事です。案内を出す時期を七五三シーズンの繁忙期からずらすと、他の案内に埋もれにくくなり、落ち着いて読んでもらいやすくなります。

「頼む」のではなく「覚えていた」を伝える 案内は、頭を下げて仕事をもらう行為ではありません。前回の続きを知らせる連絡です。性格を変えて営業トークを覚える必要はありません。前回のことを1行覚えていれば、それだけで十分伝わります。

案内は年に1回で十分です。次の節目が来るまで何度も送る必要はありません。頻度を増やすより、1通の中身を家族に合わせることのほうが伝わります。

連絡先と写真を扱うときの注意

案内を送る前に、確認しておくことがあります。

案内を送ってよいかは撮影の日に確認し、断られた家族には送りません。確認した日付は、先ほどのリストに残しておきます。撮影した写真を店頭やSNSの見本に使うときも、使ってよいか家族に事前に確認します。「店頭に飾らせていただいてもよろしいですか」とその場で一言添えるだけで、あとから催促する気まずさがなくなります。店頭掲示とSNS投稿は別の話として、それぞれ確認しておくと安心です。

複数のスタッフで対応している写真館では、誰が確認したかが伝わっていないと、同じ家族に何度も同意を聞き直すことになりかねません。リストに「〇月〇日、確認済み」と書いておけば、対応する人が変わっても迷いません。

案内を断られたときは、それ以上その家族に送りません。断られたこと自体を気にする必要はありません。案内を送ってよいか確認する行為そのものが、家族への礼儀になっています。写真の店頭・SNS掲載は断られたけれど案内は受け取ってもよい、という家族もいます。2つの確認は別々に扱い、片方を断られてももう片方まで諦めなくて構いません。

個人情報の扱いについては、ここでは一般的な考え方の説明にとどめます。個別の判断は専門家に相談してください。

今日やること:去年の七五三の家族を書き出す

やることは3つです。今日、この記事を読み終えたあとにそのまま手を動かせる形にしてあります。

手順1 去年・一昨年の七五三の予約台帳から、家族名と子どもの年齢を書き出します。まずは10件で構いません。台帳がデータではなく紙の場合は、写真の記録だけを見返しても十分です。

手順2 書き出した中から、次の節目が来年に来る家族に印をつけます。男の子なら5歳の「袴着」、女の子なら7歳の「帯解き」、きょうだいの年齢から数えます。

手順3 印をつけた家族のうち1件に、今週中に名前入りの短い案内を1通出します。案内の同意を確認していない家族には送りません。返信がなくても催促はしません。案内を送ったこと自体が、次につながる種になります。

今日書き出す10件がすべてすぐに返信をくれるわけではありません。それでも、案内を出した分だけ、来年思い出してもらえる家族は増えていきます。

腕のせいで思い出されなくなったわけではありません。連絡する順番を、今日から持てばいいだけです。撮影以外の仕事の取り方も含めて、独立して働く人の営業の順番をまとめて知りたい場合は、仕事の取り方の全体像を読んでみてください。

よくある質問

写真館のリピーターを増やすにはどうすればいいですか?

撮影の日にきょうだいの年齢と次に残したい行事を聞き、案内を送ってよいか確認しておきます。次の節目の前に名前入りで短く案内します。割引より「覚えていた」が伝わることを優先してください。

七五三の撮影のあと、次の案内はいつ送ればいいですか?

5歳・7歳など次の節目の年から逆算し、予約が埋まり始める前に送ります。具体的な時期は自分の写真館の予約の入り方に合わせて決めてください。業界共通の決まった目安の数字はありません。

撮影したお客さんに案内を送るのは売り込みになりませんか?

一斉送信の割引告知は売り込みに読まれやすいです。子どもの名前や前回の撮影のことを1行入れ、「前回の続き」として知らせれば、頼みごとではなく連絡になります。

案内を送るとき、個人情報で気をつけることは?

撮影の日に案内を送ってよいかを確認し、断られた家族には送りません。写真を見本に使うときも事前に確認します。個別の判断は専門家に相談してください。

新規のお客さんを増やすのと、リピートを増やすのはどちらが先ですか?

両方必要ですが、一度撮った家族は次の節目が分かっている分、動き出しやすいです。まず去年の七五三の家族を書き出し、1通案内を出すところから始めるのが手堅いです。

参照した情報源

  1. 七五三の年齢と由来(はらかんスタジオ(写真館公式サイト))・確認日 2026-09-29

本記事は、当編集部の制作基準——出典との照合・表現・重複の多段検証——を通過したものだけを公開しています(下書きにはAIを活用)。 仕組みの詳細は編集プロセスの開示をご覧ください。

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