対面営業・商談
出張整体の集客|一度伺った家から、家族と職場に広がるまで
このシリーズの全体像 フリーランスの営業の仕方|営業を教わらずに独立した人が、まず何をするか
出張整体の集客が広がらないのは、腕が足りないからではない
施術後に「楽になりました、またお願いします」と言われて帰ったのに、1か月たっても連絡が来ない。同じ家に家族もいて、職場の話も少し出ていたのに、誰からも声がかからない。出張整体をしていると、こういう手応えのなさに心当たりがある方も多いと思います。
満足してもらえなかったから広がらないわけではありません。相手は施術に満足していても、次にいつ思い出せばいいかと、家族や職場に何と説明すればいいかの言葉を持っていないだけです。
出張整体は、相手の生活の場に入っていく仕事です。施術して帰るだけだと、「今日来てもらった」という事実が、その日のうちに相手の中で終わってしまいます。広がるかどうかを決めているのは施術の腕ではなく、帰る前の10分と、帰ったあとの連絡です。
それは紹介待ち型です。いい施術をすれば紹介は自然に出ると思い込み、思い出してもらうための働きかけをしていません。仕事が減ったのではなく、思い出してもらえなくなっただけです。
出張整体をしている人の多くは、施術の技術を磨くことに時間を使ってきたはずです。声のかけ方や連絡の取り方は、後回しになりがちです。技術で差がつきにくい分野ほど、帰り際の一言と、そのあとの連絡が結果を分けます。腕を磨く時間の一部を、声かけと連絡の設計に回すだけで、同じ技術でも広がり方は変わってきます。
この記事で渡す方法は1つです。新しいチラシやSNSより先に、「一度伺った家」を起点にして、本人→家族→職場の順に広げます。営業全体の順番はフリーランスの営業の仕方にまとめているので、ここでは出張整体に絞った動きだけを説明します。
直近の予約を思い出してみてください。施術には満足してもらえたのに、次の連絡をどちらが出すか決めないまま帰った家が、何軒かあるはずです。今日の話はそこから始まります。
出張整体で集客が広がる順番は「本人→家族→職場」の3段階
出張整体の集客は、次の3段階で進みます。段階を飛ばすと、相手は断る言葉を探し始めます。
| 段階 | 相手 | 広がる条件 | 自分がやること |
|---|---|---|---|
| 1段階目 | 本人 | 本人が「また呼ぶ」と決める | 次の目安日を伝え、連絡する側を自分にする |
| 2段階目 | 家族 | 同じ家の家族が受ける | 施術中に家族の話を1回だけ聞く |
| 3段階目 | 職場・知人 | 職場や知り合いに話が出る | 紹介する側がそのまま使える一文を渡す |
出張整体には、店舗型にはない強みがあります。相手の家にいる間、家族が同じ空間にいることです。移動なしで2人目を施術できるのは、出張ならではの条件です。この強みを使わずに帰るのは、もったいないと思います。
順番を飛ばさないことも大事です。1軒目でいきなり「職場にも紹介してください」と頼むのはNG例です。本人がまだ2回目を受けると決めていない段階で職場の話を持ち出すと、相手は断る言葉を探し始めます。
家族に広がるかどうかは施術中の一言で決まり、職場に話が出るのは3回目以降の付き合いになってからです。1回目の訪問で全部やろうとしないほうがいいです。
施術が終わった直後の10分で、次があるかが決まる
次の声かけの材料は、施術前の問診で集めておきます。聞いておくことは3つです。
- 普段どんな姿勢で仕事をしているか
- 同じ症状で困っている家族はいるか
- 次に体がつらくなりそうな時期はいつか(繁忙期・季節の変わり目など)
施術後の一言は、自分から出します。
NG例:「何かあったらまた連絡ください」。これだと、連絡するかどうかの判断を相手に丸投げしています。
OK例:「今日ほぐした場所は2〜3週間で戻りやすいので、次は◯月◯日ごろが目安です。その頃に一度ご連絡しますね」。時期と、連絡する側を自分に置いています。
効果は断定しません。「治る」「二度と痛まない」とは言いません。体の状態は人によって違うので、個別の症状については医療機関への相談を勧めます。言えるのは「戻りやすい時期」と「次の目安」だけです。
帰る前に、次の5項目を確認してください。
- 次の目安日を伝えたか
- 連絡する側を自分にしたか
- 家族の話を1回出したか
- 連絡先を相手のスマホに残したか
- 駐車・時間帯など次回の条件を確認したか
確認した内容は、次の訪問先に向かう車の中でいいので、その場でスマホのメモに残しておきます。時間が経つと「たしか家族の話が出ていた気がする」というあいまいな記憶になり、次に会ったときに聞き方を間違えます。書き残すのは「誰に・次はいつ・家族の話が出たか」の3項目だけで十分です。増やすと続きません。
同じ家の家族に広がる声かけは、施術中の一言でいい
家族への声かけは、売り込みではなく体の話の延長で出します。
「ご家族で同じように肩がつらい方はいますか」「この姿勢で長時間いる方、ご家庭に他にいらっしゃいますか」。この程度の聞き方で十分です。
同じ日に2人目を提案するなら、こう伝えます。「次回、ご家族もご一緒でしたら移動がないので続けて施術できます。お一人ずつお時間を分けてどうですか」。出張の強みである「移動がない」ことを、相手のメリットとして渡します。
押しすぎないラインも決めておきます。家族の話が出なければ、1回で引きます。NG例は「奥様もぜひ」「お子さんも」と施術後に重ねて言うことです。相手が家族を紹介する言葉を持つのは、本人が2回目を受けたあとです。
家族に広がると変わるのは、1軒あたりの単価ではありません。1回の出張で施術できる人数です。移動時間は同じで、施術が2人分になります。
職場に広がるとき、紹介する側が困らない渡し方
紹介が出ないのは、相手が薄情だからではありません。「何と言って紹介すればいいか」を持っていないからです。紹介する側は、自分の言葉で説明する負担を背負っています。
だから、紹介する人にそのまま使える一文を渡します。
NG例は、施術メニューの一覧や資格の説明をそのまま渡すことです。長すぎて、相手は職場でそのまま言えません。
OK例は「デスクワークで肩と腰がつらい人向けに、自宅や事務所まで来てくれる整体」のように、相手が職場でそのまま口にできる一文です。名刺やLINEの固定メッセージに入れておきます。
職場に出張するときの条件は、聞かれる前に決めておきます。
- 何人までなら1回で回れるか
- 昼休みか終業後か
- 施術する部屋(会議室・休憩室など)
- 駐車場の有無
- 料金は1人ずつ払うか、会社払いか
聞かれてから考えると、その場で決まらず話が流れてしまいます。会社への出張は、個人向けとは違う手続きも出てきます。請求書や領収書の発行、複数人の予約管理です。ここを先に整えておくと、紹介する側も社内で話を通しやすくなります。
2回目以降に思い出してもらう連絡は、3回だけ決めておく
連絡のタイミングは、次の3つに固定します。これ以外は送りません。
| タイミング | 内容 |
|---|---|
| ①施術の2〜3日後 | その後の体の様子を聞く |
| ②次の目安日の1週間前 | 前回伝えた目安日を思い出してもらう |
| ③季節の変わり目・繁忙期前 | つらくなる前に一度声をかける |
文面の例です。
①「先日はありがとうございました。ほぐした部分、その後いかがですか。無理のない範囲で◯◯のストレッチを続けてみてください」
②「そろそろ前回お伝えした目安の時期です。◯日〜◯日で伺える日があります」
③「年度末はデスク仕事が増える時期なので、つらくなる前に一度どうですか」
NG例は、割引や特別価格を前面に出す連絡です。値段で呼ぶと、値段でしか呼べなくなります。連絡の中身は、相手の体の話だけにします。
紹介をお願いするタイミングは、本人が2回目以降を受けて「楽になった」と言った直後、1回だけです。「もし同じようにつらい方が周りにいたら、この一文をそのまま送ってもらえれば伺います」と、渡す言葉ごと頼みます。頼まずに近況だけを伝える回があってもいいです。
連絡先が増えてくると、①②③のどれを誰にいつ送ったかがあいまいになります。連絡した日付と、次に送るタイミングを紙でもスマホのカレンダーでもいいので1か所にまとめておくと、送り忘れと送りすぎの両方を防げます。
一回きりで終わる出張整体に共通する4つの落とし穴
落とし穴1 予約が入ったら受けるだけになっている。次の目安日を伝えず、連絡する側を相手に置いたまま帰っています。対策は「施術後10分」の章に戻ることです。
落とし穴2 施術の説明ばかりして、相手の生活の話を聞いていない。技術の話は、相手が家族や職場に伝えることができません。伝わるのは「自分の困りごとを分かってくれた」という体験だけです。
落とし穴3 紹介が出たときに、お礼だけで終わっている。紹介してくれた人に「その後どうだったか」を戻さないと、2人目の紹介は出ません。報告の例文は「本日◯◯様のところに伺いました。ご紹介いただきありがとうございました」のように、施術内容の詳細は書かず、伺った事実とお礼だけにします。
落とし穴4 訪問記録を頭の中だけで管理している。件数が増えると、どの家に次の目安日を伝えたか、家族の話が出たかどうかを覚えていられなくなります。対策は難しい仕組みを作ることではなく、訪問のたびに「誰に・次はいつ・家族の話が出たか」の3項目だけをノートかスマホのメモに残すことです。項目を増やすと続きません。
今日やれることは1つです。直近3か月で伺った家をリストにしてください。次の目安日を伝えていない相手に、①の文面を1通ずつ送ることから始めます。特別な道具も費用も要りません。今すでにある連絡先を、頭から順に見直すだけです。新規の集客より先に、ここから手をつけたほうが早く次の予約につながります。
よくある質問
出張整体の集客はチラシとSNSどちらから始めるべきですか?
どちらより先に、すでに伺った家への連絡から始めます。次の目安日を伝えていない相手が残っているなら、新規より早く次の予約につながります。チラシやSNSは、家族や職場への広がりが回り始めてからで十分です。
出張整体でリピートが続かないのはなぜですか?
施術に不満があるからではなく、次の目安日と連絡する側を決めずに帰っていることが多いです。「何かあったら連絡ください」を「◯月ごろにこちらから連絡します」に変えるだけで変わります。
出張整体で家族も一緒に施術してもらう提案は失礼になりませんか?
施術中に体の話の延長で1回出すだけなら失礼にはなりません。施術後に重ねて言うのはNG例です。移動なしで続けて受けられる出張の利点を、相手のメリットとして伝えます。
出張整体で紹介をお願いするタイミングはいつがいいですか?
1回目ではなく、2回目以降に「楽になった」と言われた直後に1回だけです。紹介する人がそのまま使える一文を渡してお願いします。頼まない回があってもいいです。
職場への出張整体はどう準備すればいいですか?
人数の上限、時間帯、施術する部屋、駐車場、支払い方法(個人か会社か)を先に決めておきます。紹介する側が社内で話を通しやすくなります。
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