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紹介営業の副業は違法?合法的に紹介報酬を受け取るための早見表とチェックリスト

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このシリーズの全体像 副業で紹介パートナーになる 完全ガイド

「紹介の副業は違法か」は、一言では決まらない

検索したその日に、何が起きているか

「今度うちにお客さん紹介してくれたら、お礼しますよ」。取引先の担当者にそう言われた帰り道です。その場では「ありがとうございます」と答えたはずです。家に着いてから、検索窓に打っていたのは「紹介 副業 違法」でした。

こういう場面は珍しくありません。展示会で名刺交換した相手、飲み会で意気投合した経営者、SNSで知り合った同業者。紹介と紹介料の話は、思ったより身近なところで出てきます。

調べても止まるのは、答えが「相手による」だからではない

検索して出てくるのは「ケースによります」ばかりです。何度検索しても、最後は「専門家に相談を」で終わる記事に行き着きます。それでも止まってしまうのは、情報が足りないからではありません。聞ける相手がいないから止まっています。税理士に聞くほどの話でもない気がして、友人に話せば「そんなの平気でしょ」で終わります。誰にも確かめられないまま、報酬の話だけが先に進みます。

切り出せない型かもしれません

まだ仕事をしたことのない相手に、仕事の話を切り出せない型かもしれません。ここでは「紹介料はいくらで、どういう名目で、書面は残しますか」と相手に確認できない形で出ます。頼んだ瞬間、対等じゃなくなる気がするからです。確認しないまま日だけが過ぎ、いつの間にか報酬を受け取る段階になっていた、ということも起きます。

違法かどうかが分からないのがつらいのではなく、人を紹介してお金をもらう自分が、まっとうじゃない気がして誰にも聞けないのだと思います。もちろん、全員がそうとは限りません。

条件を先に確認するのは、お金に汚いからではありません。紹介を受ける側にも、規定がある業界があります。弁護士法27条は、非弁提携を弁護士の側に禁じています。確認は自分を守る手順であると同時に、相手を守る手順でもあります。

この記事は、可否を決める記事ではありません。「自分のケースは、誰に、何を持って聞けばいいか」を1つに絞るための記事です。個別の当てはめは、弁護士や税理士など専門家に確認してください。紹介を副業として続けていくための営業の基本は副業と営業の基本にまとめています。

何を紹介したかで、見る法律が変わる(早見表)

紹介したもの別・早見表

紹介する相手別に、見る法律が分かれることを示す分岐図

紹介したもの出てくる法律出典の要点聞く相手
人(求職者)を会社へ職業安定法有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない労働局・弁護士
法律の相談ごとを弁護士へ弁護士法72条報酬を得る目的で法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない弁護士
保険保険業法生命保険募集人は、内閣総理大臣(金融庁長官委任)の登録を受けなければならない保険会社の担当者・弁護士
不動産の顧客宅建業法「業として行う」かどうかは、広く一般向けか・反復継続かで見る都道府県の宅建業免許担当窓口・弁護士
人を勧誘して紹介料、自分も金銭負担特定商取引法(連鎖販売取引)販売員の勧誘・「特定利益」の誘引・「特定負担」を伴う取引、の3要件を満たすものが連鎖販売取引とされる消費者庁の資料を読んだうえで弁護士
会社員としての立場勤め先の就業規則企業が副業を禁止・制限できるのは限られた場合人事・社労士

同じ「紹介」でも別の話になる

「人を紹介する」と「お客さんを紹介する」は、まったく別の法律の話です。読者がここを混ぜて検索しているのが、そもそものつまずきの入口になっています。まず自分がこの表のどの行にいるかだけを決めてください。人も紹介し、顧客も紹介しているなら、両方の行を確認してください。

1本の記事で可否は出ない、と先に言い切る

この早見表は答えではなく、聞く窓口を絞るための地図です。この行の当てはめは、上の「聞く相手」の欄に確認してください。労働局、弁護士、保険会社の担当者、都道府県の宅建業免許担当窓口、消費者庁の資料、人事・社労士。窓口はケースによって変わります。表を見て自分の行が分かった時点で、この記事の役目の半分は終わりです。

就職の紹介は、条文に書いてあることがはっきりしている

有料の職業紹介事業は許可が要ると書かれている

職業安定法30条は、有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならないと定めています。ここは条文をそのまま示すだけにします。「あなたの行為が該当します」とは書きません。自分の行為がこれに当たるかどうかは、労働局か弁護士に確認してください。

募集について報酬を与えてはならない、という条文がある

職業安定法40条は、労働者の募集を行う者が、募集に従事する被用者や募集受託者に対して、賃金・給料その他これらに準ずるものを支払う場合、または認可に係る報酬を与える場合を除いて、報酬を与えてはならないと定めています。誰に向けた条文かを読み違えやすい箇所なので、条文の主語ごと引きました。「募集を行う者」が「募集に従事する人」に払う場面の話です。会社の人事担当から見ると、外部の人に謝礼を渡す行為そのものが、この条文の射程に入るかどうかの検討事項になります。

罰則は、確認できた分だけを書く

今回参照した出典で確認できた罰則の条文は、6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金という一文(第65条)です。ただしこの65条は、虚偽の条件を示して募集した場合など、別の行為に対する罰則です。この記事で扱っている「無許可で有料の職業紹介事業を行った場合」(30条1項違反)には対応しません。無許可営業そのものへの罰則は職業安定法64条に規定がありますが、具体的な数値は今回の出典では確認できていません。

手数料の上限(%)など、今回の出典で確認できなかった数値は書きません。分からない部分は、労働局または弁護士に確認してください。

よくある場面

前の職場に友人を紹介したら、会社の人から個人的に3万円の謝礼を渡された。この場面で、自分の判断で結論を出さないでください。誰から、どんな名目で受け取ったか、雇用契約はあるかをメモにして、労働局または弁護士に確認するのが確実です。

もう1つ、よくある場面があります。人材紹介の話を何度か持ちかけられ、断りきれずに続けているうちに、自分でも仕組みがわからなくなっているケースです。回数が増えるほど、あとから整理するのは大変になります。早い段階で確認したほうが、結果的に手間は小さく済みます。

士業・保険の紹介は、相手にも免許や登録の規定がある

弁護士法72条には「周旋を業とする」が入っている

紹介する自分と受ける弁護士、双方に規定がある構造図

弁護士法72条は、弁護士又は弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で訴訟事件・非訟事件・審査請求などの法律事務を取り扱い、またはこれらの周旋をすることを業とすることを禁じています。罰則は、違反者に二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金(77条3号)、法人・事業主には三百万円以下の罰金(78条2項)と定められています。

断られたのは、相手の規定かもしれない

弁護士法27条は、弁護士の側に「第72条乃至第74条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない」と定めています。紹介料の話を持ちかけて相手の弁護士が渋ったとき、「自分が信用されていない」と受け取りやすいかもしれません。実際には、相手にも守らなければならない規定があるという構造です。士業は自分の登録や資格そのものに関わるため、こちらが思っている以上に慎重になります。

保険は登録が要る、と書かれている

生命保険募集人は、内閣総理大臣(金融庁長官委任)の登録を受けなければならないとされています。ただし「紹介だけならどこまでか」という線引きと、無登録での紹介行為に対する罰則の条文は、今回参照した出典では確認できませんでした。ここは分からないと正直に書きます。保険会社の担当者と弁護士の両方に確認してください。

不動産の顧客紹介では、行政の回答が「どこまで関与したか」を見ている

グレーゾーン解消制度での経済産業省の回答

関与が深まるほど確認事項が増えることを示す段階図

平成28年12月15日の回答として、物件の説明や契約成立に向けた取引条件の交渉・調整の行為を、顧客と不動産業者との間で直接行い、事業者は一切関与しない場合には、宅建業に該当しないとの内容が示されています。ここは「こういう回答が出ている」というところまでで止めます。読者一人ひとりのケースに、この回答をそのまま当てはめることはできません。

「業として行う」の見方として挙げられている2つの軸

宅建業法2条2号の「業として行う」の判断の見方として、広く一般の者を対象に取引を行おうとするものは事業性が高く、特定の関係が認められるものは事業性が低いこと、反復継続的に取引を行おうとするものは事業性が高く、1回限りの取引は事業性が低いことが挙げられています。出典に書かれていない条件、たとえば「継続的な仕組みがあれば該当する」といった限定は、ここでは足しません。

面倒見がいい人ほど、確認することが増える

紹介したあと同席し、条件を代わりに詰め、値引きの相談まで引き受ける。営業として誠実な動き方をするほど、関与の深さは増える方向に動きます。手を抜いた人ほど話が単純になる、という直感とは逆の構造です。「紹介しただけ」のつもりが、気づけば価格交渉のやりとりを買って出ていた、ということも起こります。だからこそ、まず「何をやってあげたか」を先に書き出してください。実際に該当するかどうかは、都道府県の宅建業免許担当窓口や弁護士に確認してください。

「紹介料を払うから人を連れてきて」と誘われたとき、先に見ておくこと

消費者庁が挙げている要件

3つの要件がそろうと連鎖販売取引になる仕組みの図

連鎖販売取引は、個人を販売員として勧誘し、さらにその個人に次の販売員の勧誘をさせる形で、販売組織を連鎖的に拡大していく取引です。規制対象となる要件として、再販売・受託販売・販売のあっせんなどを行う者を勧誘すること、「特定利益が得られる」と誘引すること、「特定負担を伴う取引」を実施すること、が挙げられています。

金額の目安が具体的に書かれている

「他の人を勧誘して入会させると1万円の紹介料がもらえます」などと言って勧誘し、取引の条件として1円以上の負担をさせる場合が該当し、入会金・保証金・サンプル商品など名目を問わず、何らかの金銭負担があるものはすべて連鎖販売取引に該当すると説明されています。

誘われた場面での持ち帰り方

「初期費用だけ払えば、あとは知り合いを紹介するだけで報酬が入る」と言われて、その場で返事をしないでください。まず確認するのは、自分が払うお金があるか(名目を問わず)、報酬は誰を勧誘したことに対して出るのか、この2点です。良い話に聞こえるほど、その場で決めずに持ち帰ることが自分を守ります。この2点をメモに取り、消費者庁の特定商取引法ガイドで要件を照らしたうえで、判断は弁護士に確認してください。

会社員のまま紹介の副業をするなら、法律とは別に勤め先の規定がある

時間の使い方は基本的に自由、と示されている

労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由であると裁判例で示されています。法律の話と就業規則の話は、別の層の話です。職業安定法や弁護士法に触れないとしても、勤め先の規定に触れることはあり得ます。

企業が禁止・制限できる場合として挙げられている4つ

企業が副業・兼業を禁止または制限できるのは、労務提供上の支障がある場合、業務上の秘密が漏洩する場合、会社の名誉や信用を損なう行為・信頼関係を破壊する行為がある場合、競業により企業の利益が害される場合に限られるとされています。紹介の副業では、紹介する相手が勤め先と競合しないか、社内で知った情報を使っていないかが、この4つに引っかかりやすい箇所として実務上あがります。

モデル就業規則は届出制に変わった。ただし正本は自社の規則

モデル就業規則の改正により、かつての許可制から届出制に変更されています。とはいえ、実際に適用されるのは自分の会社の就業規則です。まず自社の規定の文言を読み、判断が必要な箇所は人事または社労士に確認してください。

専門家に聞く前に、紙一枚に整理しておく

相談メモの5項目

専門家に聞く前に、次の5項目を紙一枚に埋めてください。埋まらない項目があれば、それも「分からないこと」としてそのまま専門家に持っていけば大丈夫です。

  1. 誰に何を紹介したか(人か、顧客か)
  2. 自分がどこまで関与したか(つないだだけ/同席した/条件を詰めた/金額の交渉をした)
  3. お金の名目・金額・回数・誰から受け取るか
  4. 相手は登録や免許が要る業界か
  5. 1回きりか、続く見込みか

この5つが埋まっていれば、専門家に聞く時間はそのぶん短くなります。

どこに聞くかの早見

職業安定法まわりは労働局・弁護士、士業への紹介は弁護士、保険は保険会社の担当者と弁護士、不動産は都道府県の宅建業免許担当窓口と弁護士、勧誘と金銭負担がある話は消費者庁の資料を読んだうえで弁護士、勤め先の規定は人事・社労士に聞いてください。お金の扱い(所得の区分や申告)は今回の出典に含まれていないため、この記事では触れません。税理士に確認してください。

相手に条件を切り出す文面

切り出せない型から抜ける最小行動は、「お礼」の話ではなく「取り決め」の形にすることです。頼み事ではなく、確認事項だと考えると、送るハードルは下がります。

例文です。

「ご紹介の件、お互いあとで困らないように先に決めておきたいのですが、報酬の名目・金額・お支払いのタイミングを一度書面(メールで可)にしていただけますか。私がどこまで関われるかも、御社の決まりに合わせます」

今日中に送れる長さです。紹介するかどうかを迷っている間より、条件を先に聞いてしまったほうが、あとの気まずさは小さくなります。

よくある質問

知人を会社に紹介して謝礼をもらうのは違法ですか?

可否は事情で変わるため、ここでは断定しません。職業安定法40条は、労働者の募集を行う者が、賃金・給料その他これらに準ずるものを支払う場合や認可に係る報酬を与える場合を除いて報酬を与えてはならないと定めています。同法65条には、6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金という罰則がありますが、これは虚偽の条件提示など別の行為に対する罰則で、40条違反にそのまま対応するものではありません。40条違反に対応する罰則の条文・数値は、今回の出典では確認できませんでした。誰から、どんな名目で受け取ったかをメモにして、労働局または弁護士に確認してください。

紹介は1回だけなら大丈夫ですか?

「業として行う」の見方として、反復継続的に行おうとするものは事業性が高く、1回限りの取引は事業性が低いという整理が示されています。ただしこれは宅建業についての説明で、業界ごとに別の法律があります。回数だけで決まる話ではないので、自分のケースは弁護士に確認してください。

会社員が紹介の副業をすると、就業規則違反になりますか?

労働時間以外の時間の使い方は基本的に労働者の自由とされ、企業が禁止・制限できるのは、労務提供上の支障/秘密漏洩/名誉信用を損なう行為・信頼関係の破壊/競業により企業の利益が害される場合とされています。モデル就業規則は許可制から届出制に変わりました。適用されるのは自社の規則なので、まず条文を読み、人事か社労士に確認してください。

保険を紹介するだけなら資格は要りませんか?

生命保険募集人は内閣総理大臣(金融庁長官委任)の登録を受けなければならないとされています。「紹介だけ」がどこまでを指すか、無登録の紹介行為への罰則がどうなっているかは、今回参照した出典では確認できませんでした。分からないままにせず、保険会社の担当者と弁護士の両方に確認してください。

紹介料をもらったら確定申告は必要ですか?

税務については今回の出典に含まれていないため、この記事では扱いません。金額・回数・名目によって扱いが変わる部分なので、受け取った記録(いつ・誰から・いくら・何の名目か)をそろえて税理士に確認してください。

参照した情報源

  1. 職業安定法(第30条・第40条・第65条)条文(法令リード(職業安定法条文))・確認日 2026-08-09
  2. 弁護士法|非弁行為の禁止(法72条)~非弁行為の要件と違反の効果(法律事務所コラム(houritsushoku.com))・確認日 2026-08-09
  3. 保険業法(保険募集に関する規制)(公益社団法人生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会(JAIFA))・確認日 2026-08-09
  4. 一般事業者が不動産業者から顧客紹介料を継続的に受領することの違法性の有無。(公益財団法人不動産流通推進センター)・確認日 2026-08-09
  5. 連鎖販売取引 - 特定商取引法ガイド(消費者庁)・確認日 2026-08-09
  6. 副業・兼業と労働条件|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件(厚生労働省)・確認日 2026-08-09

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