用語辞典

OEM おーいーえむ

かんたんに言うと委託企業のブランド名で受託企業が製品を製造する取引形態、またはその受託企業自体を指す言葉。受託企業が担うのは製造工程のみで、設計まで担うODMや電子機器の受託生産に特化したEMSとは業務範囲が異なる。委託・受託の関係は下請法上の「製造委託」に該当しうる。

OEMとは?意味と正式名称をまず確認

OEMは「Original Equipment Manufacturing」または「Original Equipment Manufacturer」の略です。日本語では「相手先(委託者)ブランド名製造」などと訳されます。

委託元のブランドで製品を作ること、またはそのメーカー自体を指すこともあります。1950年代にIBM社で作られた造語とされ、1960年代後半から米国で使われ始めました。

OEMの仕組み:誰が作り、誰が売るのか

技術力のある中小企業などの受託企業が製造工程を担当し、ブランド力のある大手企業などの委託企業が自社ブランドで販売します。受託企業が担うのは製造工程のみです。生活用品・食品・電化製品・自動車など様々な業種で使われています。なお、完成した製品を市場に流通させる側の役割分担については、ディストリビューターと代理店・リセラーの違いで詳しく解説しています。

OEMの仕組みを示す関係図 OEMの基本構造:受託企業が作り、委託企業が自社ブランドで売る

OEM・ODM・EMSの違いが一目でわかる比較表

似た略語にODM・EMSがあり、受託企業の業務範囲で区別されます。

用語受託企業が担う範囲
OEM製造工程のみ
ODM設計を含めた製造全般
EMS部品調達〜量産まで一貫(電子機器に特化)

契約書の略語で、受託企業の裁量と責任範囲が変わります。

OEM・ODM・EMSの範囲比較図 受託企業が担う範囲の広さ:OEM<ODM<EMS(電子機器特化)

実務で見落としがちな落とし穴:OEM取引と下請法の関係

OEM取引は、下請代金支払遅延等防止法(下請法)が定める「製造委託」に該当しうる場合があります。

区分は資本金額で決まります。資本金3億円超が個人または3億円以下の法人へ、資本金1000万円超3億円以下が個人または1000万円以下の法人へ委託する場合が対象です。

「ブランドの貸し借り」程度に軽く考えると、支払条件や責任分担でトラブルになりやすいところです。対象になるかは専門家に相談してください。契約前に取引相手を見極める視点は、失敗しない代理店の選び方でも詳しく解説しています。

参照した情報源

  1. 下請代金支払遅延等防止法(公正取引委員会)・確認日 2026-07-11
  2. OEMとは? ODM、EMSとの違いを解説します(クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社))・確認日 2026-07-11
  3. 解説05 ものづくり製造業「OEMってなんだ?」|わんポイント用語解説(東京都(東京カイシャハッケン伝))・確認日 2026-07-11
  4. OEM(Wikipedia日本語版)・確認日 2026-07-11

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