用語辞典

リセラー りせらー

かんたんに言うとメーカーや卸売業者から商品・サービスを仕入れ、自社で製造・加工せずに利益を上乗せして顧客へ再販売する事業者のこと。ドメイン登録業界やMicrosoft CSPなど、業界によって契約の厳密さや意味合いが異なる。

リセラーとは?意味をひとことで解説

リセラー(reseller)とは、メーカーや卸売業者から商品を仕入れ、利益を上乗せして顧客に再販売する事業者のことです。自ら製造・加工することなく、仕入れた製品をそのまま顧客に販売する点が特徴です。商品を製造する必要がなく、製造に必要な技術や時間がかからないのも大きな特徴です。

リセラーと代理店・VARの違い

リセラーは、仕入れた製品をそのまま、または軽い加工にとどめて再販する事業者を指します。一方、関連製品との組み合わせや独自機能の追加、導入支援、保守サービスの提供などによって付加価値を加えて販売する事業者は「VAR」(Value-Added Reseller:付加価値再販業者)と呼ばれます。

同じ「再販」でも、単純転売型かサービスを上乗せする付加価値提供型かで呼び方が変わります。自分が扱う商材で価格だけで勝負するのか、導入支援や保守まで請け負うのか。ここを最初に整理しておくと、契約交渉や価格設定の考え方も変わってきます。

リセラーとVARの違いを対比した水墨画の概念図 単純再販のリセラーと付加価値を足すVARの違い

ドメイン業界で使われる「リセラー」の特殊な意味

同じ「リセラー」という言葉でも、業界が変わると指すものが変わります。ドメイン名登録の世界では、JPNIC(日本ネットワークインフォメーションセンター)が次のように整理しています。トップレベルドメイン(TLD)を管理するレジストリ(登録管理組織)と契約してドメイン登録業務を行うのがレジストラ(登録事業者)で、リセラーは「レジストラの下でドメイン名登録を取り扱う事業者のこと」を指します。

つまりドメイン業界では、レジストリ→レジストラ→リセラーという三層構造がはっきり決まっていて、リセラーは勝手に名乗れる立場ではありません。一般的な物販の「リセラー」よりも、契約の重みははるかに厳密です。

ドメイン業界のレジストリからリセラーへの三層構造を示す水墨画 ドメイン業界のレジストリ→レジストラ→リセラー三層

Microsoft CSPに見るリセラー契約の実務モデル

大手クラウドベンダーのリセラー契約は、もっと段階的な仕組みになっています。MicrosoftのクラウドソリューションプロバイダーCSPプログラムには、間接モデルと直接請求モデルの2つの販売モデルがあります。間接モデルは、正規ディストリビューターとのパートナーシップが前提です。一方、直接請求モデルは、パートナー グローバル アカウント(PGA)レベルで、CSPの過去12か月(TTM)における取引収益が少なくとも100万米国ドルであることが要件になります。

モデル前提条件
間接モデル正規ディストリビューターとのパートナーシップ
直接請求モデルPGAレベルで過去12か月の取引収益が100万米国ドル以上

小規模なリセラーはディストリビューター経由の間接モデルから始まり、実績を積んだ企業だけが直接請求モデルに進みます。リセラーという呼び方の裏には、こうした階段状の仕組みがあります。

リセラーになるメリットと実務で注意したい落とし穴

リセラーの最大のメリットは、製造・開発コストがかからないことです。在庫と仕入れ先さえ確保できれば、早く事業を始められます。

ただし、仕入れた商品をそのまま右から左へ流すだけのリセラーは、仕入れ先の値上げや競合の値下げにそのまま巻き込まれます。顧客との関係が「価格」だけでつながっていると、もっと安い他社が現れた瞬間に取引が切れてしまうからです。

対面営業の現場で見てきた実感として、価格競争だけに頼らず、導入支援や保守サービスで差別化するVAR型のリセラーの方が、顧客との関係は長続きしやすいです。これは紹介営業で信頼を積み上げていく発想と同じで、価格ではなく人との関係で選ばれる状態を作れるかどうかが、長期的な安定を左右します。

参照した情報源

  1. インターネット用語1分解説~リセラとは~(JPNIC(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター))・確認日 2026-07-10
  2. リセラー(再販業者 / 販売代理店)とは(IT用語辞典 e-Words)・確認日 2026-07-10
  3. クラウド ソリューション プロバイダー プログラムの概要(Microsoft Learn(Microsoft公式))・確認日 2026-07-10
  4. リセラーとは?意味やメリットとリセラーになる方法(Shopify Japan(企業公式ブログ))・確認日 2026-07-10

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