対面営業・商談

対面営業と非対面営業の違い|使い分けとそれぞれの強み

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対面営業と非対面営業の違いは「会う場所」ではなく「情報の伝わり方」

対面営業と非対面営業の違いは、会うか会わないかではなく、伝わる情報の量です。対面は表情や場の空気まで伝わりますが、非対面は言葉と資料が中心になります。

非対面営業とは、電話・メール・Web会議だけで商談を進める営業スタイルです。組織によっては、見込み客を育てるインサイドセールスと、対面で成約を担うフィールドセールスに役割を分けます。役割分担の設計は対面営業とインサイドセールスの使い分け戦略で詳しく整理しています。対面営業そのものの基礎は対面営業の基本で整理しています。

エン・ジャパンが2020年に実施した調査では、オンライン商談を導入している企業は43%でした。導入時期は73%が「2020年3月以降(新型コロナウイルス流行後)」と回答し、導入理由も「新型コロナウイルス感染拡大を受けて」が77%で最多でした。

つまり非対面営業は、もともとあった選択肢が広がったのではなく、事情で急に増えた選択肢です。だからこそ、対面のように型が固まりきっていない部分が残っています。

まずは違いを一覧で押さえておきます。

項目対面営業非対面営業
移動コストかかるほぼゼロ
商談時間長くなりやすい対面より平均12%短い傾向
伝わる情報量表情・空気感まで伝わる言葉と資料が中心
信頼構築の速さ早い(現場実感)時間がかかりやすい
記録の残しやすさメモ頼み録画・議事録が残しやすい
向く商材現物確認・高額商材言葉で説明が完結する商材

(本記事のデータは、エン・ジャパン2020年調査、コグニティ2020年調査、NEXER2022年3月調査に基づく傾向です。)

対面と非対面で伝わる情報量の差を示す比較図 違いは会う場所ではなく、伝わる情報の量

数字で見る非対面営業の強み:コスト・スピード・時間効率

オンライン商談を導入した企業がメリットとして挙げたのは、「新型コロナウイルス感染拡大に対応できる」(70%)、「移動・出張等のコスト削減ができる」(68%)、「顧客対応をスピーディーに行なえる」(32%)の順でした。

商談時間そのものも短くなります。コグニティ社が2020年に公開した商談分析では、オンライン商談は対面商談より平均的に12%ほど短い時間で実施される傾向がありました。

ただし業種によって導入率は大きく割れました。「広告・出版・マスコミ関連」(88%)、「IT・情報処理・インターネット関連」(83%)で高く、「流通・小売関連」(32%)、「不動産・建設関連」(39%)で低い結果でした。

この差は、商材が画面だけで説明しきれるかどうかの差として読めます(※出典は業種別導入率のみで、理由の解釈は編集部の見解です)。

それでも対面が選ばれる理由:現場の実感と、その中身

数字だけ見ると非対面が有利に見えますが、現場の感覚は違います。NEXERが2022年3月に実施した調査では、「対面」の方が商談はうまくいくと感じる人が75.3%にのぼりました。

理由として挙がったのは「相手の顔の表情がわかりにくく、誠意が伝わりにくい」「オンライン操作に慣れていないため、話が進まないことが多い」「お互いをわかり合うのに時間がかかり、信頼関係を築きにくい」の3つです。

一方で、オンライン商談を実施したことのある人は16.4%にとどまりました。経験が少ないまま、対面の方がよいと判断している人が一定数いる、とも読めます。

少数派ですが「画面越しの方がラフに話せる」という声もあります。相手の性格や立場によって、最適解は反転します。

オンラインと対面では、商談の中身も変わる

時間だけでなく、商談の中身にも違いがあります。オンライン商談全体では、買い手側からの質問回数が8%程度減る一方、5W1Hを問うオープン質問は成約した商談に限って回数が増えます。

ここから読み取れるのは、オンラインは「売り手が主導して、数字で語り、こちらから深い質問を投げる」型で決まる傾向がある、ということです。対面のやり方をそのまま画面に持ち込むと、うまくいかないことが多いです。雑談で場を温める、相手の反応を見ながら話す量を調整する、という対面の作法は、オンラインではそのままでは効かないからです。

対面でなければ拾えない部分(信頼構築・課題の深掘り)を数字で詳しく知りたい場合は、オンライン商談全盛の今、あえて対面で会う価値をどう説明するかで解説しています。

使い分けの判断基準:この6問で決める

対面と非対面、どちらを選ぶかは次の6問で判断できます。Yesが多い方を選んでください。

  1. 商材の説明に現物・体験・図面が必要か
  2. 相手はこちらを知っているか(初回か、再訪か)
  3. 決裁者が複数いて、日程調整が重いか
  4. 移動時間に見合う受注規模か
  5. 相手はWeb会議に慣れているか
  6. その場で契約書に印を求める必要があるか

現実的な解は、対面か非対面かの二者択一ではありません。「非対面で見極め、対面で決める」、あるいは「対面で信頼をつくり、非対面で伴走する」という組み合わせで考えるのが実務的です(編集部の見解です)。

段階別に置き換えると、次のような設計になります。

段階向く形式
初回接点非対面(数を当たれる)
ヒアリング非対面(記録が残る)
提案対面(反応を見ながら微調整)
クロージング対面(その場で決める力がある)
フォロー非対面(頻度を保てる)

対面で会ったあとのフォローを非対面につなぐ具体的な手順は、交流会で名刺交換だけで終わらせない次への繋げ方で解説しています。

代理店・紹介営業で動く人には、もう一段実務的な注記があります。紹介元との関係づくりは対面、案件の進捗共有は非対面に寄せると回りやすい、というのが編集部の見解です。信頼は対面で積み上げ、日々のやり取りは非対面で効率化する、という分担です。なお、紹介の入口が特定の団体に偏っている場合は、交流会団体に依存しすぎるリスクと分散のバランスもあわせて確認してください。

商談の段階ごとに対面と非対面を使い分ける順番図 非対面で見極め、対面で決める段階設計

よくある質問

非対面営業とインサイドセールスは同じものですか?

インサイドセールスは非対面営業の一形態です。電話・メール・Web会議を使い、見込み客の育成・成約を担う役割を指します。非対面営業はより広く、オンライン商談全般を含む言い方です。

オンライン商談の成約率は対面より低いのですか?

対面と非対面の成約率を直接比較した公的統計は見当たりません。ただし、NEXERが2022年3月に実施した調査では「対面の方がうまくいく」と感じる人が75.3%でした。一方、コグニティ社の商談分析では、成約したオンライン商談に客観的な数値の提示が多く、売り手が主導する型で決まる傾向が見られます。低いかどうかより、型が違うと捉えるのが実務的です。

参照した情報源

  1. 1000社が回答!「オンライン商談」実態調査 43%がオンライン商談を導入。新型コロナウイルス感染拡大後に導入した企業が多数。(エン・ジャパン株式会社(エンゲージ))・確認日 2026-07-13
  2. 【プレスリリース】アフターコロナ下で急増するオンライン商談をAIが支援 対面商談とオンライン商談の成約率の差に関する調査レポート(コグニティ株式会社)・確認日 2026-07-13
  3. オンラインと対面で商談の成功率が高いのは?(manegy(マネジー)/株式会社NEXER調査)・確認日 2026-07-13
  4. 訪問販売 - 特定商取引法ガイド(消費者庁)・確認日 2026-07-13
  5. インサイドセールスとは?目的や既存営業との違い、導入のポイントを解説(営業ラボ(株式会社Sales Marker))・確認日 2026-07-13

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