やたの視点
創刊にあたって——なぜ今、「会って売る」なのか
このメディアは、少し天邪鬼なことを言うところから始まります。
いま、営業の世界は「会わない」方向に進んでいます。問い合わせはフォームで、商談はオンラインで、契約は電子サインで。それ自体は良いことです。移動時間はなくなり、記録は残り、数字で改善できるようになりました。
でも、現場に立っていると、逆のことも見えてきます。
大きな取引ほど、最後は「人」で決まっているということです。
BtoBの高い商材——システム、コンサルティング、専門サービス——を買うとき、決裁者が最後に頼るのは、比較表ではなく「信頼できる人の言葉」です。「あの人が言うなら会ってみよう」の一言は、どんな広告よりも強い。そして、その一言は検索では手に入りません。人と人が会って、時間をかけて織り込んできた信頼からしか生まれません。
紹介で仕事が回る。代理店が売ってくれる。取引先が次の取引先を連れてくる。——こうした「つながりが成果を連れてくる」世界は、昔からありました。ただ、その多くは属人的な芸のままで、体系的に学べる場所がほとんどなかった。海外では partner sales や referral といった言葉で方法論が急速に整理されているのに、日本語で読める情報は驚くほど少ないままです。
だから、このメディアを作りました。
「対面営業の極意」は、会って、信頼で売る人のための実務メディアです。紹介営業の始め方、代理店制度のつくり方、報酬の設計、契約の落とし穴、海外の最前線。調べれば答えがある場所を、辞典と教科書のかたちで積み上げていきます。
ひとつだけ約束を書いておきます。ここでは「かんたんに儲かる」話はしません。紹介も代理店も、信頼を扱う商売です。近道を売る場所ではなく、頑張った人がちゃんと報われるための道具と知識を置く場所にします。
どうぞ、必要なときに引きに来てください。
— やた
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