対面営業・商談

会食当日の流れ|到着から解散までにやること

会食当日の流れ|到着から解散までにやることのイメージイラスト

このシリーズの全体像 対面営業の作法・人脈術 完全ガイド

到着から解散までの当日進行表(招く側/招かれる側)

会食当日にやることを、招く側・招かれる側それぞれ、到着から解散まで時刻順にまとめました。

会食当日の流れを朝の連絡から翌朝の御礼まで5段階で示す図

時刻順の早見表(この記事の持ち帰り)

覚える必要はありません。下の表を印刷するかスクリーンショットで保存しておき、当日は見ながら動いてください。迷う時間が減ります。

タイミングやること
当日朝イチ〜午前中「本日はよろしくお願いします」とひと言連絡
15〜20分前招く側は入店し、店の人と予約内容を再確認
5〜10分前店の入り口で出迎え
開始着席・席次、乾杯
前半聞く時間にあて、飲み物の残量を管理
締めの食事・デザートさりげなく席を外して会計
後半帰りの足をそれとなく聞く
解散見送り。タクシー代は封筒に入れて乗車時に渡す
翌朝出勤後の朝イチに御礼

同じ会食でも、招く側と招かれる側でやることが違う

到着時間・座る場所・注文・会計の4点は、招く側と招かれる側で逆になります。自分がどちら側かを最初に確認してから、下の表を読んでください。

項目招く側招かれる側
到着15〜20分前5分前
座る場所座らせる順番を決めておくすすめられた場所に座る
注文末席役として自分で引き受ける促されたら答える
会計もてなす側として支払う出さない

部下も後輩もいない人の読み替え

一般的な接待マナーは、会社から複数人で行く前提で書かれています。注文やお酌は「末席の者」が担当するとされていますが、一人で行く場合、末席役は存在しません。自分が注文役と注ぎ役をまとめて引き受ける、と先に決めておくと、当日の迷いが消えます。

役割を分担できる同僚がいないことは、弱みではありません。誰の許可も待たずに、その場のすべてを自分の判断で進められるということでもあります。迷ったら「自分が末席」を基準に動けば、まず間違いは起きません。

会食が不安なのは、マナーを知らないからではない

前日の夜に検索している人が、実際に怖がっていること

取引先から「今度めしでも」と言われた日、または自分で店を予約した日の夜、こういう記事を検索している人は多いはずです。検索窓に打つのは「会食 流れ」「接待 マナー」ですが、頭の中で想像しているのは席次でも箸の持ち方でもなく、話が途切れて黙ったまま料理を食べている自分の姿だ、という人も多いのではないでしょうか。

マナーを知らないからではなく、当日やることの順番を決めていないから

当日の手順が決まっていないと、席についてから解散まで、ずっと手が空いた状態になります。手が空くと沈黙が怖くなり、埋めるために自分の仕事の話を始めてしまう。会食が失敗する典型は、マナー違反ではありません。自分の商品説明を長くしゃべって、相手が聞き役のまま終わることです。

しゃべりすぎ型かもしれない

「しゃべりすぎ型」かもしれません。沈黙が怖くて自分の説明で埋め、相手の話を取ってしまう型です。マナーを知らないのが怖いのではなく、場が持たずに黙り込む自分を相手に見られるのが嫌なんだと思います。

話がうまい必要はありません。聞く順番でいいんです。会話は自分3割、相手7割がベターとされています。7割は聞く側に回る時間ということなので、うまく話す技術は最初から求められていません。

たとえば沈黙が来た瞬間に「弊社のサービスは業界内でも珍しく」と説明を始めてしまう。これはよくある動きですが、相手のためではなく自分の不安を埋めるための行動です。相手が聞きたいのはサービスの特徴ではなく、目の前の食事や近況の話であることのほうが多いです。

この記事が渡すのは会話術ではなく、手を動かす順番

当日やることを時刻付きで決めておけば、沈黙の時間は「グラスの残量を見る」「注文する」「お茶を頼む」という仕事で埋まります。話題を探す必要がなくなります。最初に出した進行表がそのまま使えます。会食も含めた対面営業全体の型は対面営業の作法にまとめています。

到着時間は5分前か、20分前か

招く側は15〜20分前。理由は「早く着くため」ではない

招く側は20分前、招かれる側は5分前という到着時間の対比図

招く側は15〜20分前に入り、店の人と予約内容を再確認する時間に使います。確認するのは人数、コース内容、開始時刻、個室か否か、苦手な食材やアレルギーの伝達、飲み物の初動です。ここを先に詰めておくと、本番中に店員とやり取りする回数が減り、相手との会話が途切れにくくなります。

招かれる側は5分前。早すぎるのも逆に失礼

会場到着は5分前が目安です。早すぎるのも逆に失礼とされています。20分前に着いてしまったら店の前で待たず、近くで時間を調整してください。相手より先に個室に通されて座って待つ形になると、迎える側の段取りを崩してしまいます。

出迎えは5〜10分前から入り口で

一人で招く側をやるなら、この時間に席を外して入り口に立ちます。荷物とコートを置く場所を先に確認しておくと、相手が来てから慌てません。相手が見えたら「本日はお忙しいところありがとうございます」のひと言で足ります。長い挨拶は要りません。

NG例

  • 当日朝の一報を入れないまま現地に向かう。朝イチ〜午前中に「本日はよろしくお願いします」と連絡するのが目安とされています
  • 予約時間よりかなり早く入って、店の仕込みを止めてしまう
  • 道に迷って遅刻し、最初の時間を丸ごと謝罪で使う
  • 予約時に伝え忘れ、当日その場で差し替えを頼む形になる。前日までに店へ連絡しておけば避けられます。ただしアレルギーは当日であっても必ず店に伝えてください

前日までに一度、店に電話で「明日◯名で伺います、当日また念のためお伺いします」と伝えておくと、当日の再確認がスムーズです。予約サイトのメッセージ機能でも代用できます。

席次は覚えるより、迷ったら座らないほうが早い

基本形は1つだけ:上座は入り口から最も遠い席

入り口から最も遠い席が上座と示す部屋の見取り図

テーブル席も円卓も原則は同じです。上座は入り口から最も遠い席になります。円卓の場合も、出入口から最も遠い席が上座です。和室は床の間に近い最奥が上座で、4人なら床の間側の最奥、6人なら床の間側の中央が上座になります。細かいパターンを全部覚える必要はなく、「入り口から遠いほど格が高い」という1つのものさしだけ持っておけば足ります。

招かれた側は、すすめられた場所に座る

自分で上座下座を判断して動くより、先方にすすめられた席に座るのが基本です。招待された側の年長者が最初に座るとされているため、一人で招かれた場合は自分が最初に座る立場になります。遠慮して立ち続けると、全員が座れません。

招く側は、座らせる順番だけ決めておけばいい

入店前に、奥から誰に座ってもらうかを頭の中で1回並べておきます。当日その場で図を思い出そうとするから固まるんです。一人で招く場合は「奥へどうぞ」と相手に上座をすすめ、自分は入り口に近い下座に座ると決めておけば、それ以上迷う場面はありません。部屋の形が個室に案内されるまで分からないときは、店員に「どちらへどうぞとお声がけすればいいですか」と一言聞いてしまうほうが確実です。知ったかぶりで動くより早く済みます。

持ち帰り表:部屋の形×上座の位置

部屋の形上座の位置
テーブル席入り口から最も遠い席
和室(4人)床の間側の最奥
和室(6人)床の間側の中央
円卓出入口から最も遠い席

沈黙が怖い人ほど、手を動かす仕事を持つ

乾杯の型(開始直後でつまずかない)

沈黙の場面で自分の説明はNG、注文や酌の仕事はOKと示す分岐図

グラスを目の高さまで上げ、周囲の人と目を合わせて、互いに「乾杯」を伝え合い、一口飲みます。この動作を先に体で覚えておくと、開始直後の一番緊張する場面が処理されます。

飲み物は数字で管理する

飲み物の量が残り1/3くらいになったら、お酌をしたり追加を頼んだりするタイミングです。グラスが空いたら、すかさず次の一杯を頼みます。日本酒など度数の高い飲み物のときは、お冷を一緒に持ってきてもらうのがベターです。食べるペースが落ちてきたら、人数分のお茶を注文します。

注文は末席の役目。一人ならその役を自分で取る

下座の一番末席にいる人が注文を行うのがよいとされています。注文役を持つと、会話が途切れたときに「すみません、少し追加していいですか」という自然な発話が手元に残ります。話題をひねり出す必要がなくなります。

会話は自分3割・相手7割

沈黙が続いたら、自分の話を足すのではなく、グラスの残量を見る、お茶を頼む。これがしゃべりすぎ型の実際の手当てです。NG例は、間を埋めるために自分の実績や商品説明を始めて、相手が聞き役に回ったまま解散することです。

それでも沈黙が気まずいときのために、聞ける質問をいくつか決めておくと安心です。

  • 最近、お仕事で何か変化はありましたか
  • この後のご予定は大丈夫ですか
  • お飲み物、次は何になさいますか

その場で話題をひねり出そうとするから固まります。質問を先に決めておけば、沈黙が来ても取り出すだけで済みます。

会計は「いつ立つか」で決まる

立つのは締めの食事やデザートのタイミング

締めの食事やデザートのタイミングで、さりげなく席を外して会計を済ませておきます。会計はもてなす側が行うのが一般的です。「少し失礼します」とだけ伝えて席を立てば十分で、テーブルで財布を出す、金額を口に出すのは避けてください。

予算はコース代だけで組まない

10〜15%のサービス料がかかる場合があります。コース代だけで予算を組むと、飲み物とサービス料の分だけ見積もりが狂います。飲み代とサービス料を上乗せした上限を、先に決めておいてください。

予約の電話やメッセージの段階で、店に「サービス料はいただいていますか」と確認しておくと、当日の会計で焦りません。上限を決めておけば、追加のお酒を勧められたときも即答できます。

領収書の確認

現金で5万円以上支払った場合は、領収書に収入印紙が貼付されているか確認します。あわせて宛名と但し書きをその場で確認しておくと、後日店に連絡し直す手間が消えます。会計時に「領収書をお願いします、宛名は◯◯でお願いします」とまとめて伝えると、席に戻ってから慌てません。

経費の扱いは断定しない

何がどこまで経費になるかは状況によって変わります。個別の判断は税理士に相談してください。この記事で扱うのは、当日の動きまでです。

解散と、翌朝のひと言まで

帰りの足は後半に聞く

会食も後半にさしかかってきたら、ゲストの帰りの足をそれとなく聞きます。「今日はどちらから来られたんですか」といった雑談の流れで聞けば不自然になりません。解散間際に聞くと、タクシーを呼ぶ間、店の前で待たせることになります。

電車の場合は最寄り駅までの道を、タクシーの場合は事前に呼んでおくかその場で拾うかを、この時点で決めてしまいます。会計と同じタイミングで店員にタクシーの手配を頼んでおけば、解散のときに手待ちが生まれません。

交通の下調べは前日までに

帰路に不案内とならないよう、駅への道順、乗り入れ路線など近隣の交通事情は調べておきます。タクシー代やチケットを渡す場合は、封筒に入れて乗車時に渡します。その場で現金を手渡ししないでください。

御礼は翌日、出勤後の朝イチ

御礼の連絡は、出勤後の朝イチがベストタイミングです。当日朝の「本日はよろしくお願いします」と対になる動きです。深夜には送らないでください。

御礼の中身は感想に次の一歩を添える

「楽しかったです」の一言で終わらせると、そこで区切りがついてしまいます。たとえば「昨日はありがとうございました。◯◯のお話、大変勉強になりました。お店の雰囲気もよく、楽しい時間でした」という感想の後に、「話に出ていた◯◯の件、◯日までにお送りします」と具体的な一言を添えてください。これは追加の売り込みではなく、次に連絡する口実を自分に残す作業です。

御礼の連絡に返信が来なくても、催促はしないでください。次に連絡する理由は、御礼の中で書いた「◯日までにお送りします」を実行することそのものです。会食の場で頑張って話をつなぐより、この後日の一手のほうが、独立して働く人には長く効いてきます。

よくある質問

会食は何分前に着けばいいですか?

立場で違います。招く側は15〜20分前に入って店の人と予約内容を再確認し、5〜10分前に入り口で出迎えます。招かれる側は5分前が目安で、早すぎるのも逆に失礼とされています。

上座はどこですか?和室や円卓のときは?

入り口から最も遠い席が上座です。和室は床の間に近い最奥で、4人なら床の間側の最奥、6人なら床の間側の中央になります。円卓も出入口から最も遠い席が上座です。招かれた側は先方にすすめられた場所に座るのが基本です。

会計はいつ、どうやって済ませるのがいいですか?

締めの食事やデザートのタイミングでさりげなく席を外して済ませます。支払うのはもてなす側です。10〜15%のサービス料がかかる場合があり、現金で5万円以上のときは領収書の収入印紙を確認します。

一人で参加するとき、お酌や注文は誰がやるのですか?

本来は末席の人が担当する役です。一人で行く場合は末席役がいないので、自分が注文役と注ぐ役を引き受けると決めておきます。飲み物が残り1/3になったらお酌や追加のタイミングです。

会食中、話が続かないときはどうすればいいですか?

会話は自分3割・相手7割が目安です。話題を足すより、グラスが空いていないか、食べるペースが落ちていないか(落ちたらお茶を注文)を見てください。手を動かす仕事を持つほうが沈黙は埋まります。

参照した情報源

  1. Q&Aでわかる 今さら聞けない接待のマナー(当日編1)(ぐるなび(株式会社ぐるなび))・確認日 2026-08-13
  2. Q&Aでわかる 今さら聞けない接待のマナー(当日編2)(ぐるなび(株式会社ぐるなび))・確認日 2026-08-13
  3. お店に到着、注意するポイントは?気をつけたい会食での立ち居振る舞いを解説(MONEY PLUS(株式会社Money Forward))・確認日 2026-08-13
  4. 接待などの食事の際に知っておきたい席次ルールやマナー(銀座ビジネスセンター(株式会社ギンザ・ビジネス・センター))・確認日 2026-08-13
  5. できるオトナはやっている 会食当日の気遣い10選(ヒトサラ)・確認日 2026-08-13

本記事は、当編集部の制作基準——出典との照合・表現・重複の多段検証——を通過したものだけを公開しています(下書きにはAIを活用)。 仕組みの詳細は編集プロセスの開示をご覧ください。

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